EA-BANK モーニングレポート
好調な経済指標を背景に、米株底堅い(10.21 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引け。ダウは朝方から中国恒大集団のデフォルトに対する警戒感やポジション調整の動きなどから上値を抑えられ、一時160ドル安水準まで下落しました。しかし、日中は企業決算に対する期待感や米国の経済指標の好調を背景とした経済に対する楽観的な見方などが意識され、引けにかけて下げ幅を縮小しました。結局6ドル安水準での引けとなるなど、ほぼ変わらずでの引けとなりました。
また、米国債市場もまちまちでの推移。短期債利回りや10年債利回りが上昇する一方、30年債利回りは低下しての動きです。ただ、株価の押し戻しなどを背景に債券に対する売りの流れが意識されており、10年債利回りは1.68%台にまで上昇する展開となっています。
為替相場 – 調整ムード、円独歩高
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りが底堅い動きとなったことや、ここまでの下落に対する買い戻しの動きなどが意識される中でドルが堅調地合いを維持しています。インフレに対する警戒感などもドルの下値を支える要因となっています。ここまで上昇基調を強めていたポンド/ドルは1.38ドルを割り込む動きであり、豪ドル/ドルなども原油価格の軟調などを背景に上値を抑えられています。また、市場予想を超える利下げを行ったことでトルコリラに対する売り圧力が強まる展開となっています。
一方、円は堅調地合い。米株は下値の堅い動きとなったものの、ここまでの上昇に対する調整の動きが強まり、ドル/円、クロス円ともに下値を拡大しています。ドル/円は一時114円割り込む動きとなり、クロス円も下げ幅を拡大しての動きです。主要通貨に対して円は独歩高となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 買い戻しの動き強まる
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直しての動きで、バンドの中心線を抜けてバンドの上限を目指す動きとなっています。これまではバンドの中心線で抑えられる動きとなっていただけに、バンドの中心線を抜けたことで流れが変わる可能性が出てきました。
現状バンドの上限が下落、下限が横ばいといった動きになっています。流れとしてはバンド幅の縮小傾向が意識されているところであり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくといった状況です。ただ、まだバンド幅自体は広く、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。バンドの上限まで上昇する可能性は十分にあるものの、そこからバンドブレイクといった動きにはなりにくいとみています。目先はレンジ圏での動きとなるのではないでしょうか。