EA-BANK モーニングレポート
米企業決算に対する期待からダウ続伸(10.20 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちで引け。朝方から上昇基調を強めてダウは一時ザラ場での史上最高値を更新する展開となるなど、リスク志向の動きが強まっています。米企業決算に対する期待感や、欧州株の堅調などが好感される展開となっています。しかし、米国債利回りの堅調地合いなどを眺めてNASDAQに売り圧力が強まり、マイナス圏での引けとなりました。ダウは150ドル高水準となるなど、大きく上昇して引けています。
また、米国債市場もまちまちでの推移。2年債利回りなどが低下する一方、10年債利回りなどは上昇しており、長短金利差が拡大する展開です。調整の動きが意識されて全体的に利回りは上値の重い展開となりましたが、米20年債入札が不調となったことや、原油高などを背景としたインフレ懸念などが意識され、債券に対する売りの流れが強まる展開となりました。10年債利回りは1.64%台での推移、30年債利回りは2.12%台での推移となっています。
為替相場 – インフレ懸念により、円引き続き軟調
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りは20年債入札などを受けて全体的に底堅い動きとなっていますが、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きなどが意識され、ドルの上値を抑える展開となっています。また、原油価格の上昇が意識されて資源国通貨に対する買い意欲も強まっており、豪ドル/ドルなどは0.75ドル台を突破しての動きとなっています。ポンド/ドルも1.38ドルを上回る水準での推移です。
一方、円は引き続き軟調地合い。ドルインデックスが下落していることなどを受けてドル/円はやや上値の重い展開となっていますが、ダウの上昇などを受け円売りの流れが意識されており、クロス円は全般的に上昇する動きとなっています。大きな動きにはなっていないものの、底堅い動きが維持される状況であり、ポンド/円は158円台を回復しての流れとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いており、目先は下限からの持ち直し基調が意識されて中心線まで上昇しています。ここをブレイクするのか、それとも抑えられるのかで流れが変わってきそうです。ここまでは中心線で抑えられてきており、今回も抑えられる可能性は比較的高いという状況です。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅は縮小傾向を強めています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況となっています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっていることや、まだバンド幅も縮小の余地があることなどから大きな動きにはなりにくく、レンジ圏での動きが意識されやすい局面です。