EA-BANK モーニングレポート
失業率改善も、米株軟調(10.8 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が小幅に下落。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回った一方、失業率が大きく改善したことで売り買いが交錯し、やや方向感の見えにくい展開となりました。ただ、引けにかけてポジション調整の売りなどが上値を抑え、さらに米国債利回りの動きを眺めNASDAQが下げ幅を拡大する展開となって、結局マイナス圏での引けとなりました。そんな中、ダウは8ドル安水準と前営業日終値を挟んでの動きが意識されました。
一方、米国債市場では利回りが上昇。非農業部門雇用者数の結果は予想を下回ったものの、失業率が大きく改善したことでリスク回避的な動きが強まる一方で、インフレに対する警戒感は根強く、債券に対する売りの流れが強まりました。米10年債利回りは1.61%台での引けとなり、一時6月以来の水準にまで上昇しました。また、米30年債利回りは2.16%台での引けとなっています。
為替相場 – 米国債利回りの上昇を受け、円軟調
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落。ユーロに対する買い戻しの動きや、原油高を背景にカナダドルに対する買いが強まったことなどを受けてドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、全体的には様子見ムードが意識される流れであり、ポンド/ドルなどは下落するなどまちまちとなって推移しました。
一方、円は軟調地合い。米株は上値の重い展開となったものの、米国債利回りの上昇を受けてドル/円が上値を拡大し、クロス円もつれ高となりました。ドル/円は112円を回復しての動きであり、円売りの流れが強まる状況となっています。また、豪ドル/円が82円台を回復しての動きとなり、カナダドル/円は90円を意識しての引けとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、下値は堅く、目先は下げ渋りから横ばいでの推移となっています。調整が入りやすい局面において下値の堅さが意識され、再度バンドの上限を目指して上昇する可能性は十分にありそうです。上昇となった場合、大陽線を作ることがあるので、その点に注意が必要です。
現状バンドの上下限中心線は上昇基調となっており、トレンドそのものが上向きです。一時的に調整の動きが入りやすいところではありますが、底堅い動きとなっており、再度バンドの上限まで上昇する可能性が高いといえます。