EA-BANK モーニングレポート
債務上限問題に対する警戒感から米株大幅下落(10.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大きく下落。ダウはブラード・セントルイス連銀総裁がインフレ高止まり懸念を表明したことや債務上限問題に対する警戒感などから売りの流れが強まり、一時500ドル超の下落となりました。そこからは押し戻す動きとなったものの、結局320ドル安水準となって引けています。ハイテク銘柄が下げを主導し、NASDAQも大幅下落となりました。
一方、米国債市場では利回りが上昇。インフレに対する思惑から利上げのタイミングが早まるのではないかといった見方が意識され、債券に対する売りの流れが強まりました。ただ、米株が大きく下落したこともあり、債券に対する買い戻しの動きも見られています。現状米10年債利回りは1.48%台での推移となり、30年債利回りは2.04%台での動きが展開されています。
為替相場 – 米株安におされ、ドル売り優勢
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りは上昇しているものの、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが意識される中でドルに対する売りが強まりました。米国の債務上限問題に対する警戒感などもドルに対する売り圧力を強める展開となっています。ユーロ/ドルは1.16ドルを回復しての推移であり、ポンド/ドルも1.36ドル台を突破しての動きとなっています。
一方、円はまちまち。ドル/円はドル売りの流れが強まっていることを背景に上値を抑えられ、111円を割りこんでの推移となっています。ただ、クロス円は円売りの流れが意識される状況となっています。ユーロやポンドに対する買いが意識される中で円の上値が抑えられています。ただ、NY時間帯に入り米株の大幅下落が意識されており、調整の動きが入る展開となっています。ユーロ/円は129円を割りこんでの動きで、ポンド/円も151円を割りこんでいます。目先はやや円に対する買い戻しの動きが展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、下限から持ち直し基調となって推移しています。上値の重さが意識される形ですが、一時的には買い戻しの動きが入っています。ここからバンドの中止線まで上昇し、そこをブレイクすることができるかどうかに注目が集まります。
現状、バンドの上下限中心線は下落基調となっています。トレンドそのものは下向きであり、バンドの中心線で抑えられて再度バンドの下限まで下落といった動きになる可能性が高いでしょう。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、調整を入れながら下値を拡大するといった動きになりやすいところではないでしょうか。