EA-BANK モーニングレポート
ISMの好結果等を背景に、米株大幅上昇(10.1 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が大きく上昇。ダウは米債務上限問題などへの警戒感から朝方一時上値を抑えられてマイナス圏に沈む場面もありましたが、その後はISM製造業景気指数が予想を上回ったことやメルクが新型コロナウイルス治療薬の緊急使用を申請するとのニュースを受け、買い戻しの動きが強まり上値を拡大しました。ダウは一時640ドル高水準まで上昇し、引けにかけて若干下落したものの480ドル高での引けとなりました。
一方、米国債市場では利回りが下落。米株は大幅上昇となったものの、米債務上限問題に対する警戒感などを背景に調整の動きが強まり、債券に対する買い戻しの動きが意識されました。米10年債利回りは1.46%台に低下し、30年債利回りは2.02%台での推移となっています。
為替相場 – 米国債利回り低下を背景に、ドル軟調
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りの低下などを背景に、ドルに対する売りの流れが意識される展開となっています。ただ、ポンド/ドルが1.35ドル台半ばまで持ち直す動きを見せましたが、全体的には大きな動きにはなっておらず、ドルインデックスは94台を維持しての引けとなりました。ユーロ/ドルも1.16ドル台を引けでは回復できず、1.15ドル台後半で引けました。
一方、円はまちまちでの引け。ドル/円はドルインデックスの下落を背景に上値を抑えられたものの、111円台を維持しての引けとなるなど、下値の堅さが意識されています。ただ、4日の朝方に売りの流れが強まり111円を割りこんでの推移となっています。クロス円は全体的に小動きで米株の大幅上昇を背景に、円に対する売りの流れも意識される展開となっています。ポンド/円は150円台を回復し、その後150円台半ばまで上昇して引けとなるなど、やや上値を拡大しました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線を挟んでの動きとなったものの、目先は下落となってバンドの下限を目指す動きとなっています。中心線で抑えられての下落であり、上値の重さが意識されやすい状況となっています。ここからバンドの下限で支えられるかがポイントとなりそうです。
現状、バンドの上限は下落、下限は横ばいからじり安といった動きになっています。下限の動きに注目が集まりそうで、これが下落基調を強めた場合はバンドの上下限中心線が下落する動きとなり、トレンドそのものが下向きといった動きになるでしょう。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、バンドの下限では支えられる可能性が高いでしょう。バンド幅は狭まっているので、バンドの上限の動き次第ではバンドウォークも視野に入りますが、可能性は低いでしょう。