EA-BANK モーニングレポート
QE据え置き決定で、米株上昇(9.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇。中国の恒大集団が利払いを発表したことなどを背景にリスク回避的な動きが巻き戻され、さらにFOMCでQE据え置きが決定されたことなどを受けてダウは一時520ドル高水準まで上昇しました。しかし、パウエルFRB議長の会見を受けて早期のテーパリングに対する思惑が強まり、上げ幅を縮小する展開となりました。とはいえ、ダウは330ドル高水準と大きく上昇しての引けとなっています。また、NASDAQやS&P500もプラス圏での引けとなりました。
一方、米国債市場では利回りがまちまちでの推移。2年債利回りなどは大きく上昇する展開となりましたが、10年債利回りなどはマイナス圏での推移となっています。テーパリング開始に対する思惑が意識される一方、FEDは利上げは急がないとの思惑が強まり、長期債に対する買いが意識される流れとなっています。米10年債利回りは1.30%台での推移となっており、30年債利回りは1.81%台での推移です。ただ、2年債利回りは0.24%を回復しての推移となっています。
為替相場 – FOMC経て、円買い一巡
為替相場では、ドルインデックスが上昇。朝方は急激なリスク志向の動きを受けてドルに対する調整売りの動きが意識され、FOMCを受けてドル売りの流れが強まる展開となりました。しかし、パウエルFRB議長の発言を眺めてドルに対する買い戻しの動きが強まり、プラス圏に浮上しての推移となっています。対ユーロでは1.17ドルを割り込んでの推移となるなど、上値の重い展開となっています。
一方、円は売り優勢の流れ。リスク志向の動きが強まっていることや、ドルの上昇を受けたドル/円の持ち直しなどを背景に、クロス円もプラス圏での推移となっています。主要通貨に対して独歩安となるなど、円に対する売り圧力が強まりました。ドル/円は109円台後半での推移となるなど、上値を拡大しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 急騰も調整の動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動く展開から一気にバンドの上限をブレイクして上昇する展開となっています。ただ、バンドの上限との乖離が大きくなったことなどを受けて上値を抑えられ、目先は下落基調となってバンドの上限を意識しての動きとなっています。このまま下落基調を継続してバンドの中心線を目指すのか、バンドの上限をバンドウォークして上昇するのかで流れが変わってきそうです。
現状、バンドの上限は上昇基調を継続する一方、バンドの下限が下落基調から横ばいとなっています。ここから上昇に転じ、バンドの上下限中心線が上昇といった動きになる可能性が高いといえます。その場合トレンドそのものは上向きながら、調整売りの場面も散見されそうです。