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EA-BANK・モーニングレポート 6.4
米雇用統計に対する期待感(6.3 NY時間)
昨日のNY市場は、米国株式市場が下落しての引け。ダウは朝方から売りの流れが強まり、一時260ドル安水準に。しかし、ADP雇用統計がほぼ1年ぶりの大幅な伸びとなったことで、米国の労働市場に対する楽観的な見方が強まり、リスク志向の動きが意識されました。ダウは日中はプラス圏に浮上するなど押し目買いに支えられました。しかし、引けにかけて調整の動きやテーパリングに対する警戒感などから上値を抑えられ、結局マイナス圏での引けとなりました。
一方、米国債市場は上昇しての推移。ADP雇用統計の好調を受けて週末の米雇用統計に対する期待感が高まり、債券に対する売り圧力が強まる展開。米国の労働市場の改善がテーパリングを意識させる局面となっており、米10年債利回りは1.60%を大きく上回る水準での推移となっています。
為替相場 – ドルが大きく上昇
為替相場は、ドルインデックスが大きく上昇しての推移。インデックスは90を突破しての動きであり、上値を拡大。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まっており、主要通貨に対してドルは独歩高となっています。
一方、円はまちまちでの推移。ドル円は大幅上昇となり110円を突破しての動きが展開。一方のクロス円はポンド円がプラス圏での推移となっていますが、全体的には上値の重い展開となっています。株価の上値の重い展開を眺めてリスク回避的な動きが意識され、円に対する買い意欲が強まっています。ただ、ドル円の上昇が下値を支えており、積極的にクロス円を売り込む展開にはなっていません。
ドル円・ボリンジャーバンド – 大幅上昇
ドル円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きから上昇圧力が強まり、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークする展開。バンドウォークが継続したことで上値を大きく拡大しましたが、目先はバンドウォークも一服し、調整の動きが入っています。ただ、下値の堅さが意識されており、ほぼ横ばいでの推移が展開されています。こういった形の時は再度買い意欲が強まりバンドの上限まで上昇といった動きとなることがあるので注意が必要でしょう。
現状バンドの上限が上昇基調から下落に転じてきています。バンド幅は縮小傾向に入っていますが、まだバンド幅はかなり拡大している状況であり、縮小の余地が大きいことからバンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくい局面です。やや方向感の見えにくいレンジ圏での動きが展開されるのではないかといえます。