モーニングレポート > 2021.5.24
EA-BANK・モーニングレポート 5.24
NASDAQはマイナス圏での引け(5.21 NY時間)
週末のNY市場は、米株がまちまちでの引けとなっています。米国の製造業、サービス業PMIが市場予想を上回ったことなどを背景に、足元の経済に対する警戒感が和らぎ、ダウは一時300ドル超の上昇となりました。しかし、その後は調整の動きや米国債利回りの底堅い動き、ビットコインの軟調などが嫌気されてハイテク銘柄を中心に売りの流れが強まり上値を削る展開となりました。ハイテク株中心のNASDAQはマイナス圏での引けとなるなど、先行きに対する警戒感は依然として根強い状況となっています。
一方、米国債利回りは小幅まちまちでの引けとなりました。全体的に様子見ムードが強まる中で方向感の見えにくい展開となり、ほぼ変わらずの水準で引けています。インフレに対する警戒感などが強まっていますが、FOMC議事要旨の発表を通過したことで新規の材料待ちとった様相を呈しています。
為替相場 – ドルが堅調地合い
為替相場は、ドルインデックスが上昇して90を再度回復する動きとなっています。カプラン・ダラス連銀総裁やハーカー・フィラデルフィア連銀総裁がテーパリングに向けた議論の開始は早いほうが良いとの考えを示したことなどを受けてドルに対する買い意欲が強まる展開となりました。欧州各国の10年債利回りがやや上値の重い展開となったことなどでユーロに対する売りの流れが意識されたこともドルの下値を支え、ユーロ/ドルは1.22ドルを割り込んでの引けとなりました。
一方、円は全体的には堅調地合いとなって引けました。ドル/円はドルの買い戻しの動きに上昇しましたが、クロス円は全体的に軟調地合いとなっています。大きな動きにはなっていませんが、ユーロなどに対する売りの流れが嫌気される展開となっています。ただ、ダウが100ドル超の上昇となって引けたこともあり、円に対する買い意欲は強まりませんでした。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、バンドの中心線を意識しての動きとなってじり高基調となっています。目先はバンドの中心線を挟んでの動きとなっており、やや上値の重さが意識されています。このままバンドの下限まで下落する可能性も十分にありますが、すぐにバンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところではないかとみています。
現状バンド幅は縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要な状況となっています。ただ、まだバンド幅には縮小の余地がありそうで、大きな動きにはなりにくいところではないかとみています。しばらくはバンドの上限と下限で挟まれたレンジを動くのではないかとみています。