モーニングレポート > 2021.5.20
EA-BANK・モーニングレポート 5.20
米株続落(5.19 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が続落しての引けとなっています。インフレに対する警戒感や足元の経済指標に対する懸念、仮想通貨(暗号資産)が急落したことなどが嫌気されて朝方から売りの流れが強まる展開となりました。ダウは一時580ドル安水準にまで売り込まれ、警戒感が高まりました。その後買い戻しの動きが見られましたが、FOMC議事要旨でテーパリングに対する言及があったことを嫌気して売りの流れが再開しました。ただ、積極的に売り込む展開にはならず、引けにかけて再度下げ幅を縮小しました。
一方、米国債利回りは上昇しての推移となっています。インフレ懸念や早期のテーパリングに対する思惑などが意識され、債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。株式市場で引けにかけて下げ幅を縮小したことも債券に対する売りを意識させました。
為替相場 – ドル上昇
為替相場は、ドルインデックスが上昇し、90を回復する動きとなっています。米国債利回りの上昇や株安を受けて安全資産としてのドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。欧州債利回りの上値が重くなったこともドルに対する買いの流れを意識させ、ユーロ/ドルは1.22ドルを割り込んでの推移となっています。
一方、円は全体的には底堅い動きとなっています。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円は109円台を回復するなどプラス圏での推移となっていますが、クロス円は株安を背景とした円買いの流れが強まり上値の重い展開となっています。ユーロ/円は133円を割り込む動きとなりましたが、全体的には株価の下げ渋りを眺めて円買いの流れが巻き戻される展開となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 乱高下
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整が入り、そのまま一気にバンドの中心線を抜けてバンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなりました。しかし、売り一巡後は急激に持ち直してバンドの中心線を抜けて上昇する展開となっています。目先はバンドの上限に届かない水準で上昇一服となっており、ここで調整の動きが入るのか、バンドの上限まで上昇するのかに注目です。
バンド幅は拡大基調を継続していますがその勢いは弱く、また既にかなり拡大していることから、市場にはエネルギーが発散されているのではないかと思われます。ここからはバンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくく、しばらくはバンドの上下限で挟まれたレンジを動くのではないかと思われます。