EAのバックテストレポートの見方・その6~資金管理・ロットの決め方~

資金管理の重要性

どんなに優秀なEAを使っていても、資金管理を誤るとすぐに破綻してしまいます。

当たり前の話ですが、大きなロットで動かせば大きなリターンが期待できますし、小さなロットで動かせば小さなリターンしか見込めません。

リスクとリターンは表裏一体の背中合わせの関係にありますので、バランスを考えながらEAを運用していく必要があります。

同じEAを稼働させたとしても、

  • 「0.1」ロットで稼働させれば100万円の利益
  • 「0.01」ロットで稼働させれば10万円の利益

利益は多い方が良いですが、その分、負けた時の損失も大きくなるのが現実です。

そこで、今回は適切なリスクでEAを運用していく為の「運用ロットの決め方」をご紹介したいと思います。

 

最大ドローダウンからロットを決める

運用ロットを決める際に意識していただきたい指標は「最大ドローダウン」です。

最大ドローダウンはバックテスト期間において一番資金が減った額を示しています。

先の見えない相場において、この最大ドローダウンが更新する可能性はゼロではありません。

そこで、「このEAを運用したら、将来において最大ドローダウンの2倍程度の不調期が発生するかも?」といった想定の上で、ロット数をを決めていきます。

 

ベースとなる考え方

上記画像のEAでは

  • ロット数:0.13
  • 最大ドローダウン:934.41($)

となっています。つまりこのEAでは過去に0.13ロットで運用で最大934.41ドルの資金が減ったことを表しています。

実際に運用を始めると不調期が来ることをあるかもしれません。そこで、将来において起こり得る可能性のある最大ドローダウン額をバックテストの最大ドローダウンの2倍に想定します。

将来において起こり得る可能性のある最大ドローダウン×2倍=1868.82($)

1ドル=100円で換算すると、186,882円となります。

これは、将来において起こり得る可能性のある最大ドローダウンが運用スタート直後に来てしまった場合、資金が約18.6万円減ってしまうかもしれないことを表しています。

これがロット数を決めていく上でのベースの考え方となります。

 

具体例・その1

それでは実際に運用ロット決めていきましょう。

上記画像のEAでは

  • ロット数:0.13
  • 最大ドローダウン:934.41($)
  • 最大ドローダウン×2倍=1,868.82($)
  • 1ドル≒100円≒186,882円(18.6万円)

となっています。 仮に自己資金が100万円用意できるとしたとき、「100万円の何割までの資金が減っても耐えられるか?」を基準にロットを以下の計算式で算出していきます。

実際の運用ロット数=損失許容額 ÷ (最大ドローダウン × 2) × バックテストのロット数

例えば、損失許容額が100万円の30%、つまり30万円だとした場合、ロット数は以下のように算出されます。

30万円 ÷ 18.6万円 × 0.13ロット≒0.20ロット

また、損失許容額が100万円の50%、つまり50万円だとした場合、ロット数は以下のように算出されます。

50万円 ÷ 18.6万円 × 0.13ロット≒0.34ロット

このことから、100万円で30%の損失額までしか許容したくない場合は0.20ロット、50%の損失額までしか許容したくない場合は0.34ロットの運用をすればよいことが分かります。

 

具体例・その2

上記画像のEAでは

  • ロット数:0.2
  • 最大ドローダウン:827.21($)
  • 最大ドローダウン×2倍=1,654.42($)
  • 1ドル≒100円≒165,442円(16.5万円)

となっています。 先ほどと同じように仮に自己資金が100万円用意できるとしたとき、損失許容額が100万円の20%、つまり20万円だとした場合、ロット数は以下のように算出されます。

20万円 ÷ 16.5万円 × 0.2ロット≒0.24ロット

また、損失許容額が100万円の40%、つまり40万円だとした場合、ロット数は以下のように算出されます。

40万円 ÷ 16.5万円 × 0.2ロット≒0.48ロット

このことから、100万円で20%の損失額までしか許容したくない場合は0.24ロット、40%の損失額までしか許容したくない場合は0.48ロットの運用をすればよいことが分かります。

 

ポートフォリオでの目安

リスクである最大ドローダウンから運用ロットを決めていくと1つ1つのEAの運用ロットが小さくなってしまいます。そのウィークポイントを補うために、複数のEAでポートフォリオを組むことが考えられます。

例えば、5つのEAでポートフォリオ組む場合、すべてのEAを上記の計算式で運用ロット決めます。

尚、5つのEAを使うからといって資金を5分割して「1つのEAに対して資金〇万円」のようにする必要はありません。資金の30%まで許容するなら、すべてのEAを「資金に対するリスク30%」で計算します。

そうすると、最悪すべてのEAがドローダウンなってしまった場合に、30%×5EA=150%の損失となるのでは?と思われるかもしれません。

その可能性は否定できませんが、よほど似たようなEAでない限りドローダウン期は重なりづらいものです。 また、 最初の時点で最大ドローダウンを2倍で想定している ポートフォリオを組むことで、不調期が分散される これらの前提がありますので、目安として100万円で10個のEAを動かす程度で考えてもらえば良いかと思います。

 

まとめ

EAのロットの決め方には様々な方法があると思いますが、今回は「最大ドローダウンを使用した方法」をご紹介させていただきました。

実際に上記の計算式を使って、数値を変化させながら計算してみてください。

ご自身の資金と照らし合わせながら計算してみて、ロットが大きく感じる場合は無理なく下げる事をオススメいたします。

FXの自動売買は投資のひとつです。 特に運用ロットに関しては慎重すぎるぐらいが丁度良いです。 決してギャンブルにならないよう、しっかり資金管理を心がけましょう。

 

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その1~各項目の解説~

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その2~リスクリワードレシオと勝率~

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その3~プロフィットファクター~

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その4~最大ドローダウン~

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その5~リカバリファクター~