銀行株が軟調、ダウ上値が重い(3.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。ここまでの売りの流れに対する調整の動きから上値を拡大する展開となり、ダウは一時481ドル高の32511ドルまで上昇しました。しかし、買い一巡後は上値の重い展開となり、銀行株を中心に売り圧力が強まり、ダウは一時165ドル安まで下落しました。ただ、引けにかけて持ち直し結局75ドル高の32105ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの引けとなりました。米国の金融引き締めに対する思惑が後退する中で利上げ停止が迫っているのではないかといった思惑から、短期債を中心に買い意欲が強まり、利回りが大幅下落となりました。しかし、30年債利回りなどはプラス圏での引けとなるなど、2年債利回りと30年債利回りの逆イールドが縮小する展開となりました。10年債利回りは3.42%台半ば、30年債利回りは3.69%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米金利の先安期待高まり、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米短期債利回りは大幅に低下していますが、ダウの上値が抑えられたことで安全資産としてのドル買いなどが意識される流れとなりました。ユーロ/ドルはECBの利上げ継続に対する思惑などから上げ幅を拡大する場面もありましたが、調整の動きなども展開されて上値を消す動きとなりました。ただ、金融引き締めに対する思惑から、ポンド/ドルはプラス圏での推移となりました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.22ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。米短期債利回りの大幅低下などを眺めてドル/円が軟調地合いとなる中、クロス円も米株の上値の重い展開などを眺めて売られやすい地合いとなって推移しています。現状ドル/円は130円台後半、ユーロ/円は141円台半ばから後半、ポンド/円は160円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなりましたが、目先は持ち直し基調となっています。バンドの中心線を目指す動きとなっており、堅調地合いとなっています。ここから上昇基調を維持してバンドの中心線をブレイクするかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しています。トレンドそのものが下向きで、一時的には持ち直しているものの、戻り売り優勢の流れといえます。バンドの中心線では抑えられてバンドの下限まで下落する可能性が高い展開だといえます。ただ、バンドの下限の下落の勢いが落ちているので、直近安値を下回るかは不透明です。