EA-BANK モーニングレポート
米ロ対立への警戒感も、ダウ堅調(3.14 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。米消費者物価指数はほぼ市場予想通りとなり、前回からは低下となっています。インフレに対する警戒感が和らぐ中で米株は買い戻しの動きが強まりました。シリコンバレー銀行の破綻に対する警戒感は根強いものの、FEDやバイデン大統領の対応への期待感などから金融リスクにはつながらないのではないかといった思惑からリスク回避的な動きが巻き戻されています。ただ、米ロの対立への警戒感から上値が抑えられる場面もありました。ダウは336ドル高の32155ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅持ち直しとなっています。急落していた2年債を中心に債券売り圧力が強まり、利回りは大幅上昇となりました。3月の利上げに対する見方が揺れていますが、目先は25bpの利上げが意識される状況となっており、利回りは前営業日の急落の動きが修正される展開となりました。現状米10年債利回りは3.67%台前半、30年債利回りは3.79%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米国債利回りが持ち直し、ドル底堅い
為替相場は、ドルインデックスが小幅に上昇。米国債利回りの大幅上昇を背景に、ドルは底堅い動きが展開されています。ただ、金融リスクに対する警戒感は根強く、積極的にドルを買い進む展開にはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばで、それぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ドル/円が米国債利回りの上昇などを眺めてしっかりとした動きとなったことなどを受け、クロス円もつれ高となっています。米株の大幅上昇などが意識されて円売り圧力が展開されています。ただ、NY時間帯は地政学的リスクなどが上値を削る動きとなりました。現状ドル/円は134円台前半、ユーロ/円は144円台前半、ポンド/円は163円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –売り一巡からじり高
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、バンドの中心線で一時支えられたものの、目先は割り込んでの動きとなっています。ただ、バンドの下限までは下落せずに持ち直す動きとなっており、バンドの中心線を意識しての動きが展開されています。やや方向感の見えにくい状況であり、様子見ムードが強まる流れとなっています。
現状、バンド幅が小幅に縮小する動きとなっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況です。バンド幅は比較的狭いものの、バンドの中心線を意識した動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面となっています。しばらくはバンドの中心線を意識した狭いレンジでの動きとなる可能性が高い展開だといえます。