欧州債利回りの上昇を背景に、米国債利回り連れ高に(3.6 NY時間)
先日のNY市場では、米株が小幅まちまちでの引けとなりました。朝方は堅調地合いが維持される展開となりましたが、パウエルFRB議長の議会証言や米雇用統計などの結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードが強まり、方向感の見えにくい展開となりました。ダウはプラス圏での引けとなりましたが、40ドル高の33431ドルと小幅な値動きにとどまりました。
米国債市場では、利回りが上昇。前営業日の大幅下落に対する修正の動きが展開されました。ユーロ圏のインフレに対する警戒感から欧州債利回りが上昇しており、米国債利回りもつれ高となっています。ただ、ここまでの上昇に対する修正の動きも見られており、大きな動きにはなっていません。現状米10年債利回りは3.96%台半ばから後半、30年債利回りは3.90%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米雇用統計を控え様子見ムードの中、小幅まちまち
為替相場では、ドルインデックスが下落。ユーロ圏のインフレに対する警戒感からECBの金融政策がタカ派的なものとなるとの思惑が強まり、ユーロ/ドルが堅調地合いとなり、ドルの上値を抑える展開となっています。ただ米国債利回りもしっかりとした動きとなったことで、ドルに対する買い戻しの動きも展開され、ドルインデックスは下げ幅を縮小する流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.0681ドル前後、ポンド/ドルは1.2025ドル前後をそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。ドル/円が小幅ながらプラス圏での推移となる中でユーロ/円もしっかりとした動きとなっています。ダウがプラス圏での引けとなったことで、円に対する売りの流れが展開されています。ただ、ポンド/円などは小幅に下落しており、全体的な流れとしては方向感の見えにくい状況となっています。現状ドル/円は135円台後半、ユーロ/円は145円台前半、ポンド/円は163円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きとなっており、レンジ圏での動きが展開されています。目先はじり高基調が一服してやや上値の重さが意識される展開となっていますが、方向感の見えにくい流れであり、様子見ムードが強まっています。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっており、バンド幅も比較的広い状況です。レンジ圏での動きが意識されやすい形であり、しばらくは方向感の見えにくい流れとなる可能性が高いといえます。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっているため、まずは方向感を見極める必要があります。