FX初心者にとっては、FXをはじめるにあたって「1ロットとは?」「1ロットはいくら?」といった疑問が、まずは最初に立ちふさがる壁ともいえるのではないでしょうか。
FXではこのような初心者には分かりにくい、さまざまな専門用語が多く飛び交うことも多いものです。
そのため、こういったアウェー感がどうしてもFX初心者を尻込みさせてしまう理由になってしまうともいえるでしょう。
しかし、こういった用語に慣れなければ、FXの取引で利益をあげていくことは難しいともいえます。
そこで、この記事ではFXの基本ともいえる「1ロットとは?」「1ロットはいくら?」といった疑問を解決する内容をお伝えしていきます。
また、「ロット」の意味はもちろんのこと、「ロット」の仕組みを理解した上でうまくFXの取引につなげてきたいという方は、ぜひ今回の内容を参考にしていただけますと幸いです。
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FXにおけるロットとは
まずは「FXにおけるロットとはいったい何なのか」といった疑問を解決するべく、詳しく解説していきます。
そもそもFXに限らずですが、「ロット」とはどういった意味があるのか、そちらについて確認していきましょう。
「ロット」は英語表記で「lot」と表記されますが、その元々の意味としては、「ある一定の数量を一つにまとめた単位」の意味をもっています。
この「ロット」に似ていて、より身近な数量を一つにまとめた単位としては「ダース」などの単位があります。
「ダース」といえば、12個のものを一つにまとめて数える単位であり、「1ダース」や「2ダース」などといった呼び方をします。
つまり、「ロット」というのは簡単にいえば、この「ダース」のような役割を果たすと考えると理解しやすいといえるでしょう。
ただし、「ダース」と「ロット」には大きな違いがあります。
具体的には、「ダース」は12個で一つのまとまった単位であるのに対し、「ロット」はその一つにまとめる数量が固定されていない、ということです。
つまり、「1ロット」というのは、その単位が使われる場面ごとにまとめられる数量が異なってくるのが特徴であるといえます。
この「ロット」という単位は、主に製造業などの業種ではよく用いられる単位であるといえるでしょう。
なぜ「ロット」という単位がこういった業種でよく用いられるのかというと、「ロット」という単位を使うことで、一つの製品を製造したり発注したりする際に扱いやすくなるためです。
また、製品を成り立たせるために必要なパーツなどの数量や個数が、製品ごとに異なることが多いため、この「ロット」を利用することが都合が良いのです。
しかし、なぜFXの場面でも、この「ロット」がよく用いられるのでしょうか。
その理由は、FXにおいても取引によって扱う数量が異なるためです。
たとえば、「1ロット」が1万通貨を指し示す場合もあれば、1,000通貨を表したり10万通貨を表す場合もあります。
ですから、そういった取引数量の違いによる混乱を避け、簡単に取引したい数量を一つにまとめて扱う場合に、便利な「ロット」という単位を利用するようになったといえます。
また、FXの取引の場合は、どうしても取引する数量の桁(けた)が大きくなってしまうのが特徴です。
そのため、もし「ロット」の単位を導入していなければ、取引したい数量を発注する際に桁数を間違えて注文をしてしまうといった可能性も高くなってしまいます。
そのような事態を避けるためにも、FXの取引に「ロット」という単位を導入することは大変意味があるといえるでしょう。
なお、少しややこしいのですが、FXの取引では「ロット」という単位以外にも、同じような意味でありながら別の言い方をすることもあります。
具体的には、FXの取引で「ロット」の代わりに使われることが多いのが、「枚」という単位です。
この「枚」の単位についても、「1ロット」や「2ロット」と同じように、「1枚」や「2枚」と取引数量を表すことがあります。
普段は「ロット」の単位を使う場合でも、こういった別の言い方もあるということを覚えておくと良いでしょう。
それでは次に、FXにおける「1ロット」とは一体いくらなのか、詳しくお伝えしていきましょう。
FXにおける1ロットとはいくらなのか
FXにおける「1ロット」とはいくらなのか、それは先にお伝えした「ロット」の特性からもわかるように、ケースバイケースで異なってくるのが特徴であるといえます。
しかし、FXにおいては「1ロット」の考え方にベースがあり、その基準としては海外FXでは「1ロットあたり10万通貨」が現在のところ主流となっています。
これはつまり、「1ロット」を10万通貨に設定している業者が多いことが理由なのですが、取引を行う際の為替レートなどに影響されることも多いととらえておくと良いでしょう。
そのため、ベースともいえる「1ロットあたり10万通貨」を基準に考えると、「0.1ロットは1万通貨」であるということができます。
また同様に、「10ロットは100万通貨」ですし、「100ロットは1000万通貨」ということもできるでしょう。
このように、FXの取引においては、「1ロット」という単位以外にも桁数を変えて取引数量を表すことが多いので、こういった使い方も合わせて覚えておくと便利です。
ただし、業者ごとに「1ロット」は異なりますので、詳しくはFX業者ページにてご確認ください。
また、FXの取引においては、利用する通貨ペアによっても「1ロット」が表す数量が変わってきます。
そこで次に、通貨ペアによってどのように「ロット」が変わってくるのか、具体的にお伝えしていきましょう。
利用する通貨ペアでも1ロットが表す数量が変わるので注意
先にお伝えしたように、FXの取引では利用する通貨ペアによって、「1ロット」が表す数量というのは変わってきます。
しかし、なぜ通貨ペアによって「1ロット」がいくらなのか変わってしまうのでしょうか。
その理由は、通貨自体の価格が異なることが影響しています。
たとえば、南アフリカランド円やユーロトルコリラであれば1ロットあたりが10万通貨に設定されていることも多いものです。
一方で、ドル円やユーロ円などの場合はいくらかというと、1ロットあたりが1万通貨に設定されているなど、桁が一つ変わってくることになります。
そのため、ここで注意したいことは「注文する際の通貨ペアを必ず意識した上で、ロット注文を行う」ということです。
もちろん、利用する通貨ペアがほとんど一緒という場合は問題ないのですが、さまざまな通貨ペアを利用する際にはどうしても意識しておかないと桁を間違えて注文してしまう場合も出てきます。
当然のことながら、注文の際に桁を間違えてしまうと、取引に大きな影響を与えてしまいますので、これらの点には十分に注意するようにしましょう。
しかし、FXの取引では通貨ペアによる「1ロット」の違い以外にも、気をつけなければいけない点があります。
それは、どのFX業者を利用するのかによっても、「1ロット」が表す数量が変わってくるということです。
そこで次に、利用するFX業者によって「1ロット」がどのように変わるのか、具体的にお伝えしていきましょう。
利用するFX業者でも1ロットが表す数量が変わるので注意
先にお伝えしたように、利用するFX業者によって「1ロット」が指し示す数量が変わってきます。
これによって、利用するFX業者が複数に渡っている場合は、それぞれ取引する際に「1ロット」の数量を改めて意識しなければいけない、といった点も重要になってきます。
しかし、そういった問題以外にも、FX業者によって「1ロット」が表す数量が変わることにはメリットやデメリットが存在します。
ですから、それらの点も理解した上で、業者ごとの「ロット」をうまく扱っていく必要があるといえるでしょう。
具体的には、まず「1ロット」あたりが1万通貨など、ある程度大きな単位に設定されている場合のメリットとしては、「一回の取引である程度まとまった利益を手にすることができる」という点が挙げられます。
しかし一方では、それ自体が「損失につながるリスクを大きくさせる」といったデメリットにも直結してしまうため、同時に注意が必要となります。
つまり、「1ロット」が大きな単位で設定されているFX業者は、その分、取引にハイリスク・ハイリターンが伴うといえるでしょう。
また反対に、「1ロット」あたりの数量が1,000通貨などある程度小さい単位で設定されているFX業者の場合は、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
これについて、まずメリットから挙げると「1ロット」あたりの数量が小さな単位で設定されている場合は「失敗しても損失が小さくて済む」といった点があります。
そして同様に、デメリットとしては「儲かっても一度に手にする利益が少なくなる」ということができるでしょう。
ですから、「1ロット」あたりの数量が大きい単位で設定されているFX業者と比べると正反対の性質をもっており、まさにローリスク・ローリターンであるといえます。
ここで具体的な例として、海外FX業者のXMのロットについて確認してみましょう。
海外FX業者のXMの場合、取引口座が3種類用意されています。
具体的にXMで利用できる口座は、
- スタンダード口座
- マイクロ口座
- ゼロ口座
これらの3種類の中から、取引する口座を選ぶことができます。
そして、それぞれの口座における「1ロット」の取引数量をまとめると、
- スタンダード口座:1ロットあたり10万通貨(最低取引通貨量:0.01ロット=1,000通貨)
- マイクロ口座:1ロットあたり1,000通貨(最低取引通貨量:0.01ロット=10通貨)
- ゼロ口座:1ロットあたり10万通貨(最低取引通貨量:0.1ロット=1万通貨)
このように設定されています。
つまり、同じXMの口座であっても、「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量に違いがあることがわかります。
つまり、注文を行う際には、「1ロット」あたりの取引数量はもちろんのこと、最低取引通貨量にも注意が必要である、ということがいえるでしょう。
しかし、なぜ口座タイプによって、このように細かく設定が変えられているのでしょうか。
その理由は、「どのような取引スタイルの人に、その口座を使ってもらいたいのか」というXMからのメッセージが、「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量に反映されているからなのです。
具体的にいえば、XMの口座の中でも比較的「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量が低く設定されているのがマイクロ口座です。
先にお伝えしたように、「1ロット」あたりの取引数量などが小さい単位で設定されている場合の方が、ローリスク・ローリターンであるといえます。
そのため、XMのマイクロ口座の場合は、よりFX初心者向けに設定された口座であり、このマイクロ口座を利用してFXの取引に慣れてほしい、といった意味がこの口座に込められています。
一方でマイクロ口座とは対極的に、XMの中でも「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量が大きく設定されているのがゼロ口座です。
このXMのゼロ口座は「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量が大きく設定されている分、XMの中でもスプレッドが狭く設定されているのが特徴です。
ですから、よりFXのトレードに慣れてきた中級者トレーダーから上級者トレーダー向けの口座がゼロ口座であるといえるでしょう。
このように、FX業者のみに限らず、口座タイプによっても、「1ロット」あたりの取引数量や最低取引通貨量が大きく変わってきます。
ですから、FXの取引にどれくらいの経験値をもっているか、ということやご自身のトレードスタイルも考えた上で、ロットという面でも利用するFX業者や口座タイプを洗濯していくことが好ましいといえるでしょう。
FXにおける1ロットはいくらか?のまとめ
FXにおける「ロット」の定義や、1ロットはいくらかといった内容について、通貨ペアやFX業者、口座タイプなどの違いも合わせてお伝えしてきました。
ここまでお伝えした内容を振り返ると、FXの取引において「ロット」というのは単純に数量を扱う単位を表すキーワードであるという概念を超えた部分があることに気づかれるのではないでしょうか。
具体的には、この「ロット」を意識することはFXの取引リスクを管理することにもつながるということができるでしょう。
また、よく海外FXではハイレバレッジだからリスクが高い、といった声も聞こえてきますが、これは真実ではありません。
というのも、危険なのはレバレッジ自体ではなく、先にお伝えしてきたように取引するロットが大きいことが影響しているためです。
このことからも、ご自身の取引スタイルに合わせたロット管理をすることで、海外FXにおいてもリスキーな取引を避けてハイレバレッジによるメリットを引き出すことが可能といえるでしょう。
FXの取引においては、「ロット」をうまく扱うことが勝率を上げることにつながる、ということは言うまでもありません。
ですから、今後はより「ロット」を意識した上で取引に臨んでいくことが大切であるといえるでしょう。
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