EA-BANK・モーニングレポート 3.24
米2年債入札順調で債券に対する買い意欲強まる(3.23 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が大きく下落しての引け。コロナウィルスの第3波に対する警戒感や米国の新築住宅販売件数が市場予想を大幅に下回ったことなどを受けてリスク回避的な動きが強まりました。パウエルFRB議長の発言などはそこまで材料視されませんでしたが、足元の経済に対する不透明感は根強いところとなっています。ダウは300ドル超の下げ幅となって引けており、NASDAQなども軟調地合いとなりました。
一方、米国債利回りは大幅低下。注目された米2年債入札は順調となり、長期債を中心に債券に対する買い戻しの動きが強まっています。株安なども意識される局面で、米10年債利回りは1.62%台にまで低下しています。
為替相場 – ドル・円に対する買いが強まる
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りは大きく低下していますが、ドイツのロックダウン延長などを嫌気したユーロ売りなどが意識されてドルの下値を支えています。ユーロ/ドルは節目として意識されていた200日移動平均を挟んでの攻防となるなど、さきゆきに対する警戒感が強まる状況となっています。リスク回避的な動きが強まったこともドルに対する買い意欲を強める結果となっています。
一方、円は堅調。リスク回避的な動きが強まる中で円買い圧力が強まっています。ドル/円も上値の重さが意識されており、クロス円は下げ幅を拡大しています。ユーロ/円は128円台半ばまで押し込まれており、ポンド/円は150円を割り込んで下値を拡大しています。クロス円は1円以上下落した銘柄も多く、円の独歩高となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直してバンドの中心線を抜けて上昇したものの、上限までは届かずに下落している状況です。再度バンドの中心線を抜けており、このままバンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。ただ、目先はレンジ圏での動きが意識されており、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。
またバンド幅は縮小傾向となっています。現状はまだ縮小の余地が大きいため、市場にはそこまでエネルギーが蓄積されていないように思われます。ここからバンド幅の縮小傾向が強まり、エネルギーが蓄積されていくものと思われますので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要となっていきそうです。