EA-BANK・モーニングレポート 3.16
依然として米株に買い意欲が根強い(3.15 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が上昇しての引け。朝方はポジション調整の売りに上値を抑えられる場面もありましたが、米経済の先行きに対する楽観的な見方は根強く、買い意欲が強まる展開となっています。ダウは170ドル高水準となるなど上値を拡大しています。ただ、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを巡り、安全性への懸念から使用を見合わせる動きが欧州で広がっており、やや警戒感が意識される状況となっています。
一方、米国債利回りはまちまち。調整の動きが強まったことで長期債利回りを中心に下落する動きとなりました。ただ、米株の上昇基調を受けて下げ渋る動きとなっています。米10年債利回りは一時1.60%台を割り込む動きを見せましたが、そこからは持ち直しています。また、2年債利回りなどはプラス圏での推移となっています。
為替相場 – ドル堅調地合い
為替相場は、ドルが上昇しての推移。英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンに関する報道を受けてポンドに対する売り圧力が強まる状況で、ドルが反射的に上昇しています。ただ、米国の長期債利回りが低下する動きとなっており、ドルに対する買いもそこまで強まっていないところです。
一方、円は小幅まちまち。ドル/円は堅調地合いで109円台での推移となっていますが、ユーロ/円やポンド/円は上値の重い展開となっています。全体的には様子見ムードが意識されて方向感の見えにくい状況となっています。ポンド/円などはNY時間帯に一時日中安値を更新する動きを見せましたが、その後は持ち直しており、結局大きな動きにはなりませんでした。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 方向感見えにくい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、やや上値の重さが意識されるものの、バンドの中心線を意識しての動きが展開されています。売り圧力が強まってもバンドの下限には届いておらず、底堅い動きも意識されています。バンドの中心線を挟んでの狭いレンジでの動きが展開される局面が継続しています。
またバンドの上下限中心線はほぼ横ばいとなっています。縮小基調が一服する形であり、方向感の見えにくい状況となっています。バンド幅は比較的狭い状況ですので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、目先はバンドの中心線を意識した動きですので、大きな動きにはなりにくい状況ということができるのではないでしょうか。