EA-BANK・モーニングレポート 3.15
リスク志向の動きも米国債利回り大幅上昇に警戒感(3.12 NY時間)
先週末のNY市場は、米株がまちまちでの引け。米国の追加経済対策案の成立などを背景に米経済の先行きに対する期待感が強まり、ダウは最高値を更新する動きとなっています。一方、米国債利回りの上昇を受けてハイテク銘柄に売り圧力が強まり、NASDAQが下落しての引けとなっています。ダウは300ドル弱の上昇となるなど、全体的にはリスク志向の動きが意識される局面ということができそうです。
一方、米国債利回りは上昇。特に長期債利回りが大きく上昇する動きとなっています。米株の上昇や先行きのインフレ懸念などを背景に、債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。米10年債利回りは一時1.64%を超えるなど約1年ぶりの水準にまで上昇しています。引けにかけては上値を抑えられましたが、1.62%での引けとなりました。
為替相場 – 円売り優勢局面
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りが長期債を中心に大幅上昇となったことなどを背景にドルの下値が支えられる展開となっています。ただ、そこまで大きな動きになったわけではなく、NY時間などリスク志向の動きの強まりを背景に安全資産としてのドルに対する売りが意識される展開となっており、底堅い動きが展開されました。
一方、円は軟調。リスク志向の動きの強まりを受けて円売り圧力が強まる展開となっています。日米間の金利差の拡大などを受けてドル/円が堅調地合いとなり、クロス円も堅調な動きを見せています。ドル/円は109円を挟んでの動きとなっており、NY時間帯は大きな動きにはなっていないものの、底堅い動きが維持されました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、一時バンドの下限まで下落したものの、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはならずに持ち直し、その後はバンドの中心線を挟んでの動きで、方向感の見えにくい展開となっています。しばらくはバンドの上下限を意識したレンジ圏での動きが継続するのではないでしょうか。
またバンドの上下限中心線はほぼ横ばいとなっています。バンド幅は比較的狭い状況ではありますが、バンドの中心線を意識しての動きであり、しばらくは様子見ムードが強まりやすい状況といえそうです。バンドの上限もしくは下限での動きとなった場合には注意が必要です。