EA-BANK・モーニングレポート 3.11
米追加経済対策法案が下院で可決(3.10 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が上昇しての推移。米追加経済対策法案が下院で可決されたことなどが好感され、リスク志向の動きが強まっています。ダウは一時550ドル高水準まで上昇するなど上値を拡大する展開となっています。OECDが2021年世界経済の成長見通しを引き上げたことも依然として買い安心感を強めるところとなっています。NASDAQは調整の動きなどもありやや伸びを欠いていますが、プラス圏での推移は維持しています。
一方、米国債利回りはまちまち。米10年債入札は応札倍率が前回並みとなったことで大きな方向感は出ていませんが、10年債利回りはやや上値を抑えられる展開となっています。30年債利回りは底堅い動きを見せていますが、全体的には調整の動きなどもあり方向感の見えにくい状況となっています。
為替相場 – ドルの上値重い
為替相場は、ドルが下落しての推移。米10年債利回りの上値が重い中、ドルの上値が抑えられる展開となっています。株価の上昇が安全資産としてのドルに対する売りを意識させていることもあり、日中は軟調地合いが継続しています。ただ、米国の消費者物価指数は市場の予想通りの結果となり、ドル売りが一時巻き戻される展開も見られました。
一方、円は堅調。ドル/円はドルの軟調を眺めて上値の重い展開となっていますが、株価の上昇を受けて持ち直す場面も見られています。また、クロス円は全体的に堅調地合いを維持しており、リスク志向の動きが強まることに伴う円売りの流れが意識されています。ただ、全体的にはそこまで大きな動きにはなっておらず、ここまでの上昇に対する調整の動きも見受けられる局面ということができそうです。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線を意識しての動きとなりましたが、中心線には届かずに下落に転じ、目先はバンドの下限を意識しての動きとなりそうです。直近安値が意識されて目先は下げ渋っていますが、バンドの下限まで下落する可能性は十分にあり、安易な押し目買いはリスクが高い印象です。
またバンドの上限が横ばいでの動きからじり安へと転じており、バンドの上下限中心線が下落する動きとなっています。トレンドそのものが下向きであり、売り優勢の局面です。このままバンドの下限まで下落する可能性が高いといえます。なお、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところであり、バンドの下限まで下落してもそこでは支えられる可能性は高いといえます。