EA-BANK・モーニングレポート 5.6
米株はまちまちも上値重い(5.5 NY時間)
昨日のNY市場は、米株がまちまちでの引けとなっています。コロナワクチンの普及や欧州株の上昇、経済再開に対する期待感などが意識されて朝方から買い優勢の流れとなりましたが、ADP雇用統計が市場予想に届かなかったことなどを受けてポジション調整の動きが意識され、NASDAQがマイナス圏に転落して引けています。ハイテク銘柄に対する売り圧力は根強く、ダウも上げ幅を縮小する展開となっています。
一方、米国債利回りは低下しての推移。長期債利回りを中心にやや下げ幅を拡大しています。米株の上値が抑えられたことや早期のテーパリングに対する期待の後退などが意識されており、債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。ただ、ダウはプラス圏での引けであり、リスク志向の動きは根強く米国債利回りの下値を支える展開となりました。
為替相場 – ドルの方向感が見えにくい展開
為替相場は、ドルインデックスが前営業日終値を挟んでの動きとなっています。米国債利回りが下落する一方、ダウはプラス圏での引けとなっており、ドルは様子見ムードが強まる流れとなっています。ユーロドルはやや上値を抑えられる一方、オセアニア通貨などに対する買い戻しの動きがドルの上値を抑える展開となっています。
一方、円はまちまち。ドル円がやや上値の重い展開となる一方、クロス円はダウの上昇などを眺めて底堅い動きが展開されています。足もとの経済に対する楽観的な見方からオセアニア通貨に対する買いが意識されており、円は売られやすい地合いとなっています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、週末の雇用統計に向けて様子見ムードが強まる展開ということができそうです。円などに対する売り圧力がやや強まっています。
ドル円・ボリンジャーバンド – 上値抑えられる
ドル円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、下限と中心線で挟まれたレンジを動いており、上値の重さが意識される局面ということができそうです。目先は中心線で抑えられて下限まで下落しており、ここからバンドブレイクそしてバンドウォークといった動きになるかどうかに注目です。
現状バンドの上下限中心線は下落基調であり、トレンドそのものが下向きです。ただ、調整の動きを入れながら下値を拡大する展開となりやすく、一時的に押し戻す可能性はあるでしょう。ただ、バンド幅が比較的狭いので市場にはエネルギーが蓄積されており、バンドウォークとなって下値を拡大する可能性も残るでしょう。バンドの上限の方向感に注意しながらの対応となりそうで、このまま下落基調となれば一時的に買い戻しの動きが意識されることになりそうです。