EA-BANK・モーニングレポート 5.5
ダウがプラス圏に浮上して引け(5.4 NY時間)
昨日のNY市場は、米株がまちまちでの引けとなっています。朝方から売りの流れが強まり、ダウは一時340ドル安水準まで売り込まれました。インフレに対する警戒感などを受けてリスク回避的な動きが意識されています。ハイテク株に対する売りの流れが強まったことでNASDAQも下値を拡大する展開となりました。しかし、経済指標の堅調などを背景にした米経済の先行きに対する楽観的な見方や原油価格の上昇などと受けてダウがプラス圏に転じて引けました。
一方、米国債利回りは10年債利回りなど長期債利回りを中心に上値を抑えられる展開となっていましたが、ダウが引けにかけて持ち直したことなどを受けて持ち直しています。ただ、S&P500などとはマイナス圏での引けとなっており、債券に対する買いの流れは根強い展開が継続しています。米国の金融政策に対する思惑も債券に対する買いを支える状況となっています。
為替相場 – ドル持ち直し
為替相場は、ドルが持ち直しての動きとなっています。ドルインデックスは91を回復しての動きです。米国債利回りは低下傾向となっていますが、インフレ圧力の高まりやそれを受けた金利の上昇に対する警戒感などがドルに対する買い戻し圧力を強める展開となっています。
一方、円は全体的には堅調地合いで推移しています。ドルインデックスの上昇を背景にドル円はしっかりとした動きが展開されていますが、米株の上値の重い展開を眺めてクロス円は全体的に下落する流れとなっています。特にここまで堅調地合いとなっていたオセアニア通貨に対する調整の動きが意識され、豪ドル円などに対する売り圧力がやや強まっています。
ドル円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、下限をバンドブレイクからバンドウォークとなって下値を拡大し一時109円割れを意識する流れとなりましたが、割り込まずに持ち直す動きとなっています。目先は上昇一服から様子見ムードが強まり、バンドの中心線を挟んでの小動きとなっています。方向感の見えにくい展開であり、しばらくは狭いレンジでの動きとなる可能性が高そうです。
現状バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われます。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、現状ではバンドの中心線を挟んでの動きであり、方向感を見極めながらの展開となりそうです。