モーニングレポート > 2021.5.12
EA-BANK・モーニングレポート 5.12
中東の地政学的リスク高まる(5.11 NY時間)
昨日のNYダウは、473安と大幅安で引けました。イスラエルとパレスチナの対立激化が意識される中、ダウは朝方から売り圧力が強まる展開となりました。しかし、米JOLT求人件数が過去最高となるなど、足もとの経済指標が堅調となったことなどを受けて下げ渋る展開となり、NASDAQは一時プラス圏に浮上する展開となりました。ただ、結局NASDAQもマイナス圏での引けています。
一方、米国債利回りは上昇しての推移。米3年債入札がややさえない結果となったことなどを背景に、債券に対する売りが意識されました。ただ、ダウの大幅下落を受けて、債券に対する買いが下支えされ、全体的にはそこまで大きな動きにはなりませんでした。
為替相場 – ポンド買い継続
為替相場は、ドルインデックスがマイナス圏での推移となっています。英国で新型コロナウィルスによる死者が昨年パンデミック以来初めてゼロとなり、経済の回復期待が高まる中でポンドに対する買いの流れが維持され、ドルの上値を抑えています。ただ、インフレに対する懸念から米国債利回りが堅調な動きを見せており、ドルに対する買い戻しの動きも見られています。引けにかけて持ち直す動きが展開され、下げ幅を縮小しています。
一方、円は堅調地合いとなっています。ダウが500ドルに迫る下げ幅となって引けたことなどを受け、リスク回避的な動きが意識される中で円に対する買い意欲が強まる展開となりました。ただ、ドル/円が日中安値からNY時間帯で持ち直す動きを見せており、米株の売り一巡からの下げ渋りや米国債利回りの堅調などを眺めて円買いも巻き戻されての動きとなっています。円がマイナス圏での推移となっています。また、BOEが明確な景気回復の証拠がなければ引き締めを行わないと発表したことなどを受けてポンドに対する売りが意識され、ポンド円もマイナス圏での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動きが展開円・ボリンジャーバンド – 下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクからバンドウォークとなって下値を拡大する動きが見られていましたが、目先はそこから買い戻しの動きが見られています。バンドの中心線を抜けての動きであり、底堅い動きが維持されています。このままバンドの上限まで上昇する可能性が高く、買い戻しの動きは継続しそうです。円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線に上値を抑えられて下値を拡大する流れとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなっていませんが、調整を入れながら下値を拡大する動きとなっています。目先はバンドの下限から小幅持ち直しが意識されていますが、上値は重く再度下値を拡大する可能性がありそうです。
現状はバンド幅が縮小傾向となっていますが、まだバンド幅は比較的広い状況であり、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。バンドの上限まで上昇してもそこでは抑えられる可能性が高いといえます。目先はレンジ圏での動きが意識され、大きな動きにはなりにくいでしょう。