EA-BANK・モーニングレポート 5.11
ハイテク銘柄に売り圧力(5.10 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が下落しての引けとなっています。FRBの金融緩和策の長期化が意識される中で、ダウは一時ザラ場での史上最高値を更新する動きとなりました。しかし、米国債利回りの上昇基調を眺めてハイテク銘柄に対する売りの流れが強まり、NASDAQが下値を拡大する動きとなり、ダウも調整の動きに抑えられて引けにかけてマイナス圏に転じる動きとなりました。
一方、米国債利回りは上昇しての推移です。テーパリングに対する期待の後退が意識される一方、カプラン・ダラス連銀総裁の緩和縮小の協議を早めに開始すべきとの発言、エバンス・シカゴ連銀総裁の強い雇用に戻ると楽観しているとの発言などが意識され、債券に対する売りの流れが強まっています。ただ、ダウがマイナス圏に転じるなど、債券に対する買い戻しの動きも見られる局面となっています。
為替相場 – ポンドに対する買い意欲強まる
為替相場は、ドルインデックスが軟調地合いから持ち直しての動きとなっています。前営業日終値が意識される展開であり、米雇用統計を通過したことで材料出尽くし感から新規の材料待ちといった状況となっています。ドルは対ユーロなどで堅調地合いとなっていますが、対ポンドで大きく下落しています。ジョンソン英首相の5/17にロックダウン緩和で3段階目に進むといった発言などがポンドを押し上げる展開となっています。
一方、円はやや軟調地合いとなっています。ユーロ/円などは小幅に下落となっていますが、ポンド/円の大幅上昇やドル/円の堅調など動きとなっています。オセアニア通貨に対する買い戻しも円売りの流れを意識させていますが、米株が引けにかけて下落したことで円売りの流れが巻き戻されています。円がマイナス圏での推移となっています。また、BOEが明確な景気回復の証拠がなければ引き締めを行わないと発表したことなどを受けてポンドに対する売りが意識され、ポンド円もマイナス圏での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での動き円・ボリンジャーバンド – 下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。やや上値の重い展開でバンドの中心線で抑えられる動きとなっていましたが、目先はバンドの中心線を抜けて上昇し、一時バンドの上限まで上昇する動きとなりました。しかし、バンドの上限で抑えられて下落し、バンドの中心線を意識する動きとなっています。レンジ圏での動きが意識されており、方向感の見えにくい展開です。円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線に上値を抑えられて下値を拡大する流れとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなっていませんが、調整を入れながら下値を拡大する動きとなっています。目先はバンドの下限から小幅持ち直しが意識されていますが、上値は重く再度下値を拡大する可能性がありそうです。
現状はバンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっていることから、レンジ圏での動きが維持されやすい局面です。バンド幅は比較的狭いので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要といったところです。ただ、今のところはバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感を見極めながらの展開ということができそうです。