EA-BANK・モーニングレポート 4.9
労働市場に対する警戒感高まる(4.8 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が上昇しての引けとなりました。米国の新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことで足元の労働市場に対する警戒感が強まり、一時ダウが100ドル安水準まで下落しましたが、売り一巡後は米国の低金利政策がしばらく維持されるとの思惑から買い戻しの動きが入る展開となりました。また、米国債利回りの動向を眺めてNASDAQに対する買い意欲が強まりました。
一方、米国債利回りは大きく低下する動きとなっています。米国の新規失業保険申請件数の悪化を背景にリスク回避的な動きが意識され、債券に対する買い戻しの動きが強まっています。特に長期債利回りが大きく低下しており、ここまでの上昇に対する調整の動きが入る流れとなっています。
為替相場 – ドル売り圧力が強まる
為替相場は、ドルが下落しての推移です。米国債利回りの低下などを背景にドルに対する売り圧力が強まる展開です。特に円に対する売り圧力が強まり、ドル/円は一時109円割れを試す展開となっています。また、ユーロ/ドルは1.19ドル台を回復しての動きとなっています。
一方、円は比較的堅調な動きとなっています。ドル/円が急激に下落したことを背景にクロス円も売り圧力が強まる展開となっています。特にドルとポンドに対して円買い圧力が強まる流れとなっています。ドル/円は一時109円割れ寸前まで押し込まれており、ポンド/円は一時150円を割り込む展開となっています。ただ、オセアニア通貨は堅調な動きを見せており、前営業日比プラス圏での推移が展開されています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり高基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなって下値を拡大しましたが、売り一巡後は押し戻す動きとなっています。一時バンドの中心線に届くまでに上値を抑えられましたが、下値は堅く、目先はじり高基調でバンドの中心線を抜ける動きとなっています。このままバンドの上限まで上昇することができるかがポイントとなりそうです。
バンドの幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。このまま縮小傾向を続けるかがポイントとなりそうで、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、目先はバンドの中心線を挟んでの動きであり、大きな動きにはなりにくいところとなっています。