EA-BANK・モーニングレポート 4.30
リスク志向の動きが強まる(4.29 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が大きく上昇しての引けとなっています。ダウは新規失業保険申請件数やGDP速報値が市場予想よりも悪かったことなどが警戒され、一時マイナス圏に沈む場面もありましたが、売り一巡後は米国の金融政策に対する思惑から買い戻しの動きを強め、米経済の先行きに対する楽観的な見方が強まり引けにかけて上値を拡大する展開となりました。ダウは200ドル超の上昇となり、34000ドルを回復しての引けとなりました。
一方、米国債利回りは上昇しての推移となっています。ダウが上値を拡大する展開を見せる中、債券に対する売りの流れが強まっています。欧州債の上昇基調も好感される流れであり、米30年債利回りは2.30%台を回復しての推移です。リスク志向の動きが強まる中で長期債利回りを中心に底堅い動きが展開されました。
為替相場 – 円安基調
為替相場は、ドルが前営業日終値を挟んでの推移となっています。方向感の見えにくい展開であり、様子見ムードが強まっています。米国債利回りは堅調地合いとなっていますが、欧州債利回りも大きく上昇しており、積極的にドルを買う動きにはなっていません。また、ポンドに対する買い戻しの動きが意識されており、ドルの上値を抑えています。
一方、円は軟調地合いとなっています。ダウが上値を拡大する展開となる中、リスク志向の動きが意識されて円売り圧力が強まる展開となっています。ドル/円は一時109円台を回復する動きを見せ、ユーロ/円は132円台での推移となっています。NY時間引けにかけて調整の動きから円に対する買い戻しの動きも見られていますが、全体的に円売り圧力が意識される局面となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 調整の動きにやや上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、中心線を抜けて下落する展開となっています。ただ、現状ではバンドの下限までは届いておらず、下値の堅さも意識されています。とはいえ、売り一巡から押し戻したもののバンドの中心線では抑えられています。目先は狭いレンジでの動きとなっていますが、先行きに対する警戒感は根強い局面と言えそうです。
現状バンドの上下限中心線が下落基調となっており、トレンドそのものが下向きです。バンドの中心線で抑えられる動きも維持されており、再度バンドの下限を目指して下落する動きとなる可能性が高そうです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、仮にバンドの下限まで下落してもそこでは支えられやすいでしょう。