EA-BANK・モーニングレポート 4.29
FOMC受けてダウは軟調(4.28 NY時間)
昨日のNY市場は、米株がまちまちでの引けとなっています。FOMCを控えてポジション調整の動きが意識され、朝方から上値の重い展開となっていましたが、FOMCを受けて一時下げ幅を縮小する展開となりました。ただ上値は重く、再度売り圧力に下値を拡大しました。FOMCにおいて景気の現状認識を上方修正する一方で政策金利はゼロ付近で維持し、さらにパウエルFRB議長がテーパリングについて話し合うのは時期尚早と発言するなどハト派的な姿勢を維持しましたが、ほぼ予想の範囲内との思惑からリスク志向の動きは継続しませんでした。ダウは160ドル安での引けとなりました。
一方、米国債利回りは低下しての推移となっています。FOMCを受けて長期債利回りを中心に底堅い動きが展開されましたが、ダウが下げ幅を拡大したことで債券に対する買い戻しの動きが強まり、米国債利回りは全体的に下げ幅を拡大する展開となりました。
為替相場 – ドル売り圧力強まる
為替相場は、ドルが下げ幅を拡大する展開となっています。FOMCを受けて一時ダウが下げ幅を縮小し、債券利回りが長期債を中心に上昇となったことを受け、ドルに対する買い戻しの動きが意識されましたが、その後米株の下落基調の強まりを背景とした債券に対する買い戻しの動きが意識され、ドル売り圧力が強まる展開となりました。ユーロ/ドルは1.21ドルを突破しての動きとなっています。
一方、円は軟調地合いとなっています。ドル/円はドルに対する売り圧力の強まりを背景にマイナス圏に転じていますが、クロス円は上値の重さは意識されていますが、前営業日終値からはプラス圏での推移となっています。ただ、全体的には大きな動きとはなっておらず、方向感の見えにくい展開となってきています。そうした中で原油価格の上昇などを背景に、資源国通貨が底堅い動きを見せています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となっていましたが、中心線で抑えられて下落に転じ、目先はバンドの下限をブレイクしてバンドウォークが展開されています。ここからさらにバンドウォークを継続して下値を拡大するかどうかに注目が集まる状況となっています。
現状バンドの上限は上昇基調となっており、バンド幅の拡大を伴いながらの動きとなっています。さらにここからバンドウォークを継続する可能性も十分にあるため、安易な押し目買いはリスクがありそうです。バンドの上限の方向感を見極めながらの展開となりそうです。