EA-BANK・モーニングレポート 4.12
労働市場に対する警戒感高まる(4.9 NY時間)
週末のNY市場は、米株が上昇しての引けとなりました。米国の緩和的な金融政策の長期化や足元の経済指標の好調などを背景にリスク志向の動きが意識されています。コロナワクチンの普及に対する期待感なども好感される動きであり、ダウは300ドル弱の上昇となって引けています。ただ、米国債利回りの上昇などを背景に、NASDAQは伸び悩む展開となりました。
一方、米国債利回りは上昇しての引けです。米国の卸売物価指数が市場予想を上回ったことなどを背景にインフレに対する警戒感が高まり、債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。10年債利回りは一時1.69%に迫る水準にまで上昇し、その後は抑えられたものの1.65%台での引けとなっており、しっかりとした動きが意識されました。
為替相場 – 米国債利回りの上昇受けてドル堅調
為替相場は、ドルが底堅い動きを見せています。大きな動きにはなっていないものの、米国債利回りの上昇などを背景に買い意欲が強まる展開となりました。ユーロ/ドルは一時1.19ドルを割り込み下値を拡大する動きを見せましたが、米国債利回りの上げ幅が縮小したことで調整の動きも意識されて買い戻されました。
一方、円は軟調地合いとなりました。ドルの買い戻しの動きが意識される中でドル/円が堅調地合いとなり、クロス円の下値を支えました。ドル/円は一時110円目前の水準まで上昇し、そこからは抑えられたものの109円台半ばでの水準で引けています。株式市場の堅調を受けたリスク志向の動きが意識され、円に対する売り圧力が強まる展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を挟んでの動きが継続しています。狭いレンジでの動きであり、まだしばらくはバンドの中心線を意識しながらの動きが維持されるのではないでしょうか。
バンドの上下限中心線は横ばいであり、レンジ圏での動きが意識されやすい形です。バンド幅がそこまで狭まっているわけではないので、レンジ圏での動きが維持されやすい形といえそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ではありますが、目先は方向感の見えにくいところであり、まだ大きな動きにはなりにくいところでしょう。