EA-BANK・モーニングレポート 3.29
バイデン政権のコロナ対策に期待感(3.26 NY時間)
先週末のNY市場は、米株が大幅上昇しての引け。450ドル高水準となり、終値ベースでの史上最高値を更新する動きとなっています。バイデン大統領が就任100日目までに2億回のワクチン接種を目指すと発言していることなどを背景に、リスク志向の動きが意識されました。米国債利回りの上昇が嫌気されてNASDAQが上値を抑えられる場面もありましたが、引けにかけてしっかりとした動きが展開されました。
一方、米国債利回りは上昇しての引け。日中は2年債などの短期債に対する買いの動きも見られましたが、米株の大幅上昇を背景にリスク志向の動きが意識され、安全資産としての債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。米10年債利回りは1.67%台に上昇するなど、債券売りが強まりました。
為替相場 – ドルの上値が抑えられる
為替相場は、ドルが下落しての推移。米国債利回りは長期債を中心に買い意欲が強まりましたが、欧州各国の債券利回りも大きく上昇しており、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きにドルの上値は抑えられました。ただ、リスク志向の動きを背景にドル/円などは上昇しており、積極的にドルを売り進むといった展開にはなりませんでした。
一方、円は軟調。米株の大幅上昇などを背景にしたリスク志向の動きを受けて円に対する売り圧力が強まりました。ドル/円は一時109円台後半まで上昇し、そこからは調整の動きが入りましたが、109.60円前後の水準では支えられており、底堅い動きが展開されています。クロス円も軒並み上昇しており、円売りの流れが継続しました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 方向感が見えにくい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。バンドの中心線が上昇基調にあったため底堅い動きとなっていましたが、目先は上昇基調が一服し、方向感の見えにくい展開となっています。しばらくはバンドの中心線を意識しての動きとなりそうです。
またバンドの上下限中心線はほぼ横ばいへと変化しています。レンジ圏での動きが意識されやすい形であり、バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動きそうです。ただ、バンド幅が縮小してきていたため、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。
EA-BANK・モーニングレポート 3.26
米7年債入札はやや不調(3.25 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が上昇しての引け。朝方は欧州株の軟調や調整売りを意識して下値を拡大する動きとなり、ダウは一時340ドル安水準にまで下げ幅を拡大しました。しかし、売り一巡後は買い戻しの動きが強まり、200ドル弱上昇となって引けとなりました。エバンス・シカゴ連銀総裁やボスティック・アトランタ連銀総裁の発言において、足元の経済の堅調や、長期間の緩和的政策の維持が確認されて好感されました。
一方、米国債利回りはまちまち。ただ、注目されていた米7年債入札はやや不調となり、長期債を中心に売り圧力が強まりました。米10年債利回りはやや上げ幅を拡大しており、ハイテク銘柄に対する警戒感を意識させる展開となっています。ただ、米2年債利回りなどは低下しての推移であり、そこまで急激な変動とはなりませんでした。
為替相場 – ドル堅調地合い
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りは長期債を中心に底堅い動きとなっており、各国地域との金利差からドルに対する買いの動きが意識されています。ただ、英国のコロナ対策が進んでいることを背景に、ポンドに対する買い戻しの動きが強まっており、ポンド/ドルは1.37ドルを回復して上値を拡大しています。
一方、円は全体的には軟調。コロナウィルスの感染拡大に対する警戒感からユーロに対する売りが意識され、ユーロ/円も上値を抑えられていますが、ドルの上昇を背景にドル/円が109円台を回復してしっかりとした動きを見せており、クロス円の下値を支える状況となっています。ポンド/円は1円以上の上昇であり、一時150円台を回復しての推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 方向感が見えにくい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線に挟まれたレンジを動いており、底堅い動きが展開されています。ただ、目先はやや方向感の見えにくい展開となっており、様子見ムードが強まっています。目先はバンドの中心線を挟んでの動きであり、ここで支えられてバンドの上限まで上昇することができるかに注目です。
またバンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっているだけに、ここからの方向感に注意しながらの対応となりそうです。
EA-BANK・モーニングレポート 3.25
手掛かり材料難からポジション調整の動き(3.24 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が下落しての引け。朝方は買い戻しの動きなどが意識されてダウが360ドル高水準にまで上昇しましたが、引けにかけて失速し、結局ダウはマイナス圏に転落しています。手掛かり材料難が指摘される中でポジション調整の動きが強まる局面となっています。パウエルFRB議長やイエレン米財務長官の発言などに注目が集まりましたが、大きなサプライズは無く通過しています。
一方、米国債利回りは低下。一時上昇基調を強めてハイテク株に対する売り圧力を強めましたが、米5年債入札が冴えない結果となったことや、米株が引けにかけて売り圧力を強めたことを背景に、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。米10年債利回りは目先1.6%割れを試す展開となっており、先行きに対する警戒感も強まっています。
為替相場 – ドル堅調地合い
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りは低下していますが、欧州のコロナウィルスの感染拡大に対する警戒感などからユーロやポンドに対する売りの流れが継続しており、ドルの下値が支えられています。また、株価の下落に伴い安全資産としてのドルに対する買いが散見されており、大きな動きではないもののしっかりとした動きが展開されています。
一方、円はまちまち。米株が上値を抑えられたことを眺めて円買い圧力が強まっていますが、ドルに対する買いが強まる中、ドル/円は底堅い動きが維持されています。ドル/円は108円台後半での動きを継続する一方、ポンド/円は149円を割り込んでの推移となっています。オセアニア通貨も軟調地合いであり、クロス円は全体的に軟調地合いとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、一時バンドの中心線で支えられる場面もありましたが、目先はバンドの中心線を下抜ける形となっています。このままバンドの下限まで下落する可能性が高まっており、注意が必要でしょう。
またバンドの上下限中心線がじり安基調となっています。トレンドそのものが下向きであり、売り優勢の局面ということができそうです。ただ、バンド幅は比較的広いため、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークといった動きにはなりにくく、バンドの下限まで下落しても一時的には調整の買い戻しが入る可能性が高いでしょう。
EA-BANK・モーニングレポート 3.24
米2年債入札順調で債券に対する買い意欲強まる(3.23 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が大きく下落しての引け。コロナウィルスの第3波に対する警戒感や米国の新築住宅販売件数が市場予想を大幅に下回ったことなどを受けてリスク回避的な動きが強まりました。パウエルFRB議長の発言などはそこまで材料視されませんでしたが、足元の経済に対する不透明感は根強いところとなっています。ダウは300ドル超の下げ幅となって引けており、NASDAQなども軟調地合いとなりました。
一方、米国債利回りは大幅低下。注目された米2年債入札は順調となり、長期債を中心に債券に対する買い戻しの動きが強まっています。株安なども意識される局面で、米10年債利回りは1.62%台にまで低下しています。
為替相場 – ドル・円に対する買いが強まる
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りは大きく低下していますが、ドイツのロックダウン延長などを嫌気したユーロ売りなどが意識されてドルの下値を支えています。ユーロ/ドルは節目として意識されていた200日移動平均を挟んでの攻防となるなど、さきゆきに対する警戒感が強まる状況となっています。リスク回避的な動きが強まったこともドルに対する買い意欲を強める結果となっています。
一方、円は堅調。リスク回避的な動きが強まる中で円買い圧力が強まっています。ドル/円も上値の重さが意識されており、クロス円は下げ幅を拡大しています。ユーロ/円は128円台半ばまで押し込まれており、ポンド/円は150円を割り込んで下値を拡大しています。クロス円は1円以上下落した銘柄も多く、円の独歩高となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直してバンドの中心線を抜けて上昇したものの、上限までは届かずに下落している状況です。再度バンドの中心線を抜けており、このままバンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。ただ、目先はレンジ圏での動きが意識されており、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。
またバンド幅は縮小傾向となっています。現状はまだ縮小の余地が大きいため、市場にはそこまでエネルギーが蓄積されていないように思われます。ここからバンド幅の縮小傾向が強まり、エネルギーが蓄積されていくものと思われますので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要となっていきそうです。
EA-BANK・モーニングレポート 3.23
米国債市場に調整の動き(3.22 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が上昇しての引け。バイデン政権が3兆ドル規模のインフラ投資計画を検討などといった報道が意識され、リスク志向の動きが展開されています。ただ、これに関してはホワイトハウスが時期尚早と打ち消す発表をしています。一方、米国の長期金利の上昇が一服し、ハイテク株を中心に買いの動きが強まり、NASDAQを押し上げました。
一方、米国債利回りは低下。ここまでの上昇に対する調整の動きが意識されています。米10年債利回りは1.7%を割り込んでの推移となっています。ただ、今週は長期債利回りの上昇のきっかけとなった米7年債入札を控えており、予断を許さない局面となっています。ポジション調整から様子見ムードが強まる状況ですが、入札結果次第では再度長期債利回りが大きく上昇する可能性もあるだけに注意が必要でしょう。
為替相場 – やや方向感の見えにくい流れ
為替相場は、ドルが上値を抑えられての動き。東京時間帯は堅調地合いとなりましたが、米国債利回りが下げ幅を拡大するとドルに対する売り圧力が強まり、ドルインデックスは92を割り込んで推移しています。米国経済の先行きに対する不透明感は根強く、FRBはハト派的な金融政策を維持する意向を示しており、ドルの上値が抑えられやすい状況となっています。
一方、円は小幅まちまちでの推移となっています。ドル/円の上値がおさえられる中、クロス円もやや軟調地合いとなっています。ただ、米株の堅調地合いを眺めてユーロ/円などが小幅に上昇しており、全体的には大きな動きにはなっていません。様子見ムードが強まる状況であり、方向感の見えにくい流れの中でドル/円は108円台後半を、ユーロ/円は129円台後半を推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動いており、方向感は見えにくいところです。目先は持ち直し基調となっていますが、まだバンドの上限にも届いておらず、積極的に上値を拡大するといった動きにはなっていません。バンドの中心線を意識しての動きが継続しそうです。
またバンドの上限が横ばいからじり安となり、下限が上昇基調を強めています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていきそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ですが、今のところはまだバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい形といえそうです。