EA-BANK モーニングレポート
金融引き締めの長期化に対する警戒感大きく後退、米10年債利回りは3.52%台半ばに(1.9 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。朝方は米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退したことなどを受けてリスク志向の動きが継続しましたが、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁やボスティック・アトランタ連銀総裁の発言などを受けて巻き戻される展開となり、ダウはマイナス圏に転じました。ただ、米国債利回りの低下などを受けてハイテク銘柄には買いの流れが意識されてプラス圏での引けとなりました。結局ダウは112ドル安の33517ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退したことなどを受けて債券に対する買い戻しの動きが強まっています。金融当局関係者の発言を受けて下げ渋る場面もありましたが、債券に対する買い戻しの動きは根強く、利回りの上値は抑えられています。現状米10年債利回りは3.52%台半ば、30年債利回りは3.65%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米国債利回りの低下で、ドルインデックス続落
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りの低下などを眺めてドル売りの流れが強まる展開となっています。一時、米国債利回りの下げ渋りを受けて持ち直す場面もありましたが、戻りは弱く上値を抑えられています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.21ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円が132円を割り込む一方、クロス円が上昇しています。全体的には円売りの流れが強まる状況ではありますが、ダウがマイナス圏に転じたことでクロス円は円売りの流れが巻き戻される展開となっています。現状ドル/円は131円台後半、ユーロ/円は141円台半ば、ポンド/円は160円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – レンジ圏での推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いている中、やや方向感の見えにくい流れとなっています。目先は小幅に持ち直していますが、バンドの中心線が意識される中、上値の重い展開となっています。ここからバンドの中心線をブレイクすることが出来るかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇となっており、バンド幅が縮小傾向となっています。市場にはエネルギーが蓄積されてきているため、動き出したら大きくなる可能性があります。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感の見えにくい状況です。まずは方向感を探る必要があるでしょう。