EA-BANK モーニングレポート
米CPIの上昇でリセッションも視野に(7.13 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。米CPIが市場予想を上回り、約40年ぶりの高い伸びとなったことを受けてFRBの利上げが加速するとの見方が強まり、リスク回避的な動きが意識されました。ダウは一時460ドル安水準まで下落しました。ただ、売り一巡後は持ち直し、値ごろ感からの買い戻しなどに支えられて下げ幅を縮小しました。しかし、ダウはプラス圏に浮上することなく再度押し込まれ、結局208ドル安の30772ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移となっています。米CPIを受けて短期債利回りが大きく上昇する一方、米株安を眺めて長期債利回りが低下する流れとなっています。2年債利回りと10年債利回りが逆転しての動きとなっており、リセッションに対する警戒感が高まっています。2年債利回りは30年債利回りとも逆転しての推移となっています。次回のFOMCにおいて、100bpの利上げを短期金融市場は織り込みつつあります。
為替相場 – 金利差を睨んだ円売り根強い
為替相場では、ドルインデックスが小幅に下落する展開となっています。米国の金融引き締めに対する思惑が強まったことで、ユーロ/ドルが一時パリティとなるなどドル買い圧力が強まりました。しかし、売り一巡後は急激に持ち直す動きとなり、目先も1.00ドル台半ばでの推移となっています。やや乱高下しましたが、ドルの買われ過ぎ感からやや上値を抑えられました。
円は全体的に軟調地合いとなっています。ドル/円が買い戻されて137円台を回復する中でクロス円もしっかりとした動きが展開される状況となっています。株安を眺めてリスク回避的な動きも意識されましたが、日米の金利差拡大などに対する思惑から、円に対する売りの流れが強まる状況となっています。ドル/円は目先137円台中盤、ユーロ/円は138円台前半での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクする動きが意識されましたが、バンドウォークにはならずに調整の動きが入り、バンドの中心線まで押し戻されました。しかし、中心線では支えられる動きとなっており、目先はじり高基調でバンドの上限を目指す形となっています。
現状、バンドの上限が横ばいからじり高、下限が上昇といった動きになっています。底堅い動きが意識されやすい状況であり、このまま上値を拡大する可能性もあるでしょう。ただ、バンドの上限まで上昇した場合はそこでは抑えられる可能性が高いとみています。レンジ圏での動きが意識されやすい局面であり、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面となっています。