EA-BANK モーニングレポート
欧州債買いの流れを受け米株軟調なるも持ち直す(6.30 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は欧州株の軟調地合いや足元の米経済に対する警戒感の高まりなどから売り圧力が強まり、ダウが一時590ドル安水準まで下落する展開となりました。しかし、売り一巡後は値ごろ感からの買いが意識されて持ち直し、40ドル安水準まで下げ幅を縮小する展開となりました。ただ、その後は再度売りの流れに抑えられて下落し、結局250ドル安水準の30775ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下しての推移となっています。欧州債利回りが大幅に低下したことや株価の軟調地合い、さらにインフレがピークを付けたとの思惑から金融引き締めが想定通りに進まないのではないかといった見方が意識され、債券に対する買いの動きが強まりました。米10年債利回りが一時3%を割り込む動きとなっています。現状米10年債利回りは3.01%台、30年債利回りは3.18%でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 円安基調一服、方向感を探る局面
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの低下などを受けてドル買いに対する調整の動きが意識される展開となっています。欧州債利回りの低下を受けて一時1.04ドルを割り込んでいたユーロ/ドルは1.04ドル台後半での推移、ポンド/ドルも1.21ドル台後半での推移となっており、ドルに対する売り圧力が強まりました。
円は全体的に堅調地合いとなっています。リスク回避的な動きが意識されたことや、ドルインデックスの軟調などを受け、ドル/円は136円を割り込む動きとなっています。クロス円も全体的には軟調地合いであり、円に対する買い意欲が強まる流れとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド –小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線で抑えられて下落し、そのままバンドの下限をブレイクして下げ幅を拡大する展開となっていましたが、目先は小幅に持ち直す動きとなっています。このままバンドの中心線まで持ち直すかどうかといったところに注目です。また、中心線で抑えられるのかどうかで流れが変わってきそうです。
現状、バンドの下限が下落基調から持ち直す動きとなっており、バンド幅の縮小傾向が意識されています。ただ、まだ縮小の余地は大きく、バンドの中心線を意識した小動きとなる可能性も十分にあるでしょう。上値を抑えられた場合は再度バンドの下限を目指すものと思われますが、直近の安値を下回るかどうかは不透明であり、下げ渋る展開も頭に入れておいたほうが良いでしょう。