EA-BANK モーニングレポート
米国のリセッションに対する警戒感強まる(6.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅に下落しての引けとなっています。朝方はダウが一時360ドル安水準まで下落するなど調整売りが意識されましたが、売り一巡後は持ち直し基調を強めて240ドル高水準まで上昇しました。日中は底堅い動きながらも方向感の見えにくい展開となりましたが、引けにかけてやや売りの流れが意識されて40ドル安水準の30483ドルでの引けとなりました。米国のリセッションに対する警戒感が強まっており、リスク回避的な動きが強まりました。
米国債市場では、利回りが大幅に低下しての推移となっています。パウエルFRB議長の議会証言を受けて米国のリセッションに対する警戒感が高まり、米国の金融引き締めが想定通りに進まないのではないかといった思惑から、債券に対する買い戻しの動きが意識される展開となりました。短期債利回りを中心に下げ幅を拡大したため、長短金利差が拡大する展開となっています。米10年債利回りは3.15%台で、30年債利回りは3.24%台での推移となっています。
為替相場 – ドルインデックスは上値重い
為替相場では、ドルインデックスが上値の重い展開となっています。米国債利回りが大幅に低下する中でドルに対する売りの流れが強まっています。ユーロ/ドルは一時1.06ドルを回復しての動きで、目先は1.05ドル台半ばでの推移となっています。ただ、ポンド/ドルは1.22ドル台半ばでの推移となり、上値の重い展開となっています。全体的にはやや方向感の見えにくい展開となっています。
一方、円はやや円買いの流れとなりました。ユーロ/円はしっかりとした動きとなりましたが、ドル/円は136円台前半での推移となっており、クロス円も全体的にはやや円買いの流れとなっています。米株の上値が抑えられたことで、円に対する調整の買い戻しの動きが強まる状況となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線で抑えられる動きとなっていましたが、中心線をブレイクして上昇する動きとなっています。ただ、バンドの上限には届いておらず、+1σを挟んでの動きが展開されています。方向感の見えにくい状況となっており、様子見ムードが強まりやすい局面となっています。
現状、バンドの上限がじり高、下限が横ばいといった動きになっています。上限の上昇の勢いも弱いため、全体的にはほぼ横ばいといった動きです。レンジ圏での動きが展開されやすい状況です。ただ、バンド幅は比較的狭い状況ですので、動き出したら大きくなる可能性はあるため、バンドの上限もしくは下限での動きに注意が必要です。