EA-BANK モーニングレポート
雇用統計を見据えた調整で米株上値が重い(3.30 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方は一時プラス圏に浮上する場面もあったのですが、ウクライナ情勢の先行き不透明感や欧州株の軟調、商品価格の上昇などが嫌気される展開となっています。ダウは一時170ドル安水準まで下落したものの、売り一巡後は週末に雇用統計を控えていることなどを受けて持ち直す流れとなりました。結局ダウは60ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが下落しての推移となっています。ウクライナ情勢の先行き不透明感や米株安などを眺めて債券に対する買い戻しの動きが強まっています。短期債利回りが下げ幅を拡大したことを受けて長短金利差が拡大する動きとなっています。米10年債利回りは2.34%台で、30年債利回りは2.47%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 商品価格の少々を背景に、円底堅い
為替相場では、ドルインデックスが下落しての推移となっています。円に対する買い戻しの動きが継続していることや、ECBの利上げに対する思惑などからユーロが大きく買われたことなどを背景にドルの上値が抑えられる展開となっています。ドルインデックスは98を割り込む動きとなるなど下値を拡大しています。ユーロ/ドルは1.11ドル台中盤で、ポンド/ドルは1.31ドル台前半から中盤での推移となっています。
一方、円は買われやすい地合いを継続しています。リスク回避的な動きが強まる中で円に対する買い戻しの動きが強まる局面となっています。ドル/円が122円を割り込む動きとなり、クロス円も全体的に軟調地合いとなっています。円は対主要通貨に買われやすい地合いとなりました。ユーロ/円は136円を割り込む動きとなっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジで小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動いており、目先は中心線を意識しての動きとなっています。狭いレンジでの動きであり方向感の見えにくい流れとなっています。バンドの上限にも下限にも届かずに中心線を挟んでの小動きであり、しばらくは様子見ムードが強まる可能性が高そうです。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいでの推移です。バンド幅は狭く、市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われます。ただ、現状はバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感の見えにくい局面です。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ですが、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。