EA-BANK モーニングレポート
ダウは大幅続落、460ドル安水準(2.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続落となって引けています。ロシアのウクライナ侵攻が迫っているのではないか、といった思惑が強まったことでリスク回避的な動きが強まる展開となっています。ウクライナ政府は国家保安機関のサイトへのサイバー攻撃があったと発表し、米国政府も追加の制裁へと動いています。米株はここまでの下落に対する調整の動きも意識されて朝方は230ドル高水準まで上昇したものの、その後は売り圧力が強まり、結局460ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りが大きく上昇。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、商品市場が上昇してインフレ懸念が強まる展開となっています。小麦が2012年以来の高値、大豆が9年ぶりの高値となっています。そうした中で利上げに対する思惑から債券売り圧力が強まる展開となっています。米10年債利回りは1.99%台へ、30年債利回りは2.29%台へとそれぞれ上昇する展開となりました。
為替相場 – ドルインデックスは堅調地合い
為替相場では、ドルインデックスが上昇。朝方は調整の動きが意識されマイナス圏での推移となり、96を割り込む展開となりましたが、ウクライナ情勢の悪化が懸念され、安全資産としてのドル買いの流れとなりました。また、米国債利回りの上昇などもドルの下値を支える要因となりました。ユーロ/ドルは1.13ドル台前半、ポンド/ドルは1.35ドル台中盤へと下落する展開となっています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。リスク回避的な動きが強まる中でドル/円やユーロ/円などが下落する動きとなっていますが、商品高を受けて豪ドル/円やカナダドル/円などは底堅い動きが展開されています。また、スイスフランも買い優勢の流れとなっています。ドル/円は115円を挟んでの動き、ユーロ/円は130円を挟んでの動き、ポンド/円は156円を割り込んでの推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先は持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下値を拡大する展開から持ち直し基調となっています。中心線を目指しての動きであり、そこまでは持ち直す可能性も十分にあるでしょう。ポイントとしてはバンドの中心線を抜けて上値を拡大するか、中心線で抑えられるかといったところでしょう。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が下落といった動きとなっています。やや上値は重いものの、レンジ圏での動きとなっていく可能性が高まっている状況です。バンドの中心線では抑えられる可能性が高そうですが、そこから大きな動きといった展開とはなりにくいのではないでしょうか。バンドの中心線と下限で挟まれたレンジ圏での動きとなりやすい展開だといえます。