EA-BANK モーニングレポート
警戒感根強く、ダウは530ドル安水準(12.17 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。特にダウは530ドル安水準での引けとなるなど売り圧力が強まりました。オミクロン株の感染拡大に対す警戒感や、早期利上げ観測が強まっていることなどが嫌気される展開となっています。ただ、ハイテク銘柄には買い戻しの動きも意識され、日中はNASDAQがプラス圏での推移となるなどしっかりとした動きが展開され、引けにかけてダウの大幅安につれ安となりましたが、小幅下落での引けとなっています。
米国債市場では利回りがまちまちでの引け。短期債利回りが上昇する一方、長期債利回りは低下する動きとなっています。リスク回避的な動きが意識される中で長短の金利差が縮小する展開となりました。米10年債利回りは1.40%台での引けとなり、30年債利回りは1.80%台で引けました。ダウの大幅下落を背景に、長期債に対する買い意欲が強まりました。
為替相場 – リスク回避でドル、円上伸
為替相場では、ドルインデックスが大きく持ち直しています。米国債利回りは長期債が上値を抑えられましたが、欧州を中心にオミクロン株の感染が拡大が懸念されており、ユーロやポンドに対する売りの流れが強まる展開となっています。さらに米国の早期利上げ観測の強まりなどがドルに対する買い意欲を強める展開となっています。ポンド/ドルは1.32ドル台中盤まで下落する展開となっており、原油価格の下落などを眺めて豪ドル/ドルも0.71ドル台前半まで押し込まれる展開となりました。
一方、円は買われやすい地合いとなりました。南ア・ランド/円などはプラス圏での引けとなっていますが、ダウが大幅下落となったことでリスク回避的な動きが強まっており、円に対する買い意欲が強まる展開となりました。ドルインデックスの上昇などを受けてドル/円は下げ渋る動きであり、113円台半ばでの推移となりました。一方、ユーロ/円は128円割り込み、ポンド/円は150円台半ばまで押し込まれる展開となりました。クロス円は全体的に下げ幅を拡大しての引けとなりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限からの持ち直し基調が継続し、バンドの中心線を抜けて上値を拡大しています。ただ、バンドの上限には届かずに目先はじり安基調となっています。+1σ前後での推移であり、ここからバンドの中心線を目指して下落するのか、再度上昇してバンドの上限まで上昇するのかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇基調、下限がじり安基調から横ばいへと転じる動きとなっています。このまま下限が上昇となる可能性が高まっており、バンドの上下限中心線が上昇する形となりそうです。トレンドそのものは上向きですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面です。そもそもバンド幅もかなり拡大しているので、大きな動きにはなりにくく、調整を入れながらも下値は堅いといった動きになりそうです。