EA-BANK モーニングレポート
米株がハイテク銘柄中心に下落(12.16 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引け。ハイテク銘柄に対する売りの流れが強まり、NASDAQが大幅安となっています。FOMCを通過してリスク回避的な動きが巻き戻されたダウは朝方は買い意欲が強まり260ドル高水準となりましたが、上昇一服後は売りの流れが強まり、結局20ドル安水準での引けとなりました。
米国債市場では利回りがまちまちでの推移。米株安を背景に全体的には債券に対する買い意欲がくすぶる状況ですが、30年債利回りなどはプラス圏での推移となっています。ただ、短期債利回りや10年債利回りなどは大きく下げる流れとなっており、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。10年債利回りは1.42%台での推移となっており、30年債利回りは1.86%台での推移です。
為替相場 – ドルインデックスは続落、96を割り込む
為替相場では、ドルインデックスが続落しての推移となっています。英中銀が市場予想に反して利上げを行ったことで、ユーロやポンドに対する買いの動きが強まり、反射的にドル売り圧力が強まる展開となっています。米国債市場において短期債を中心に利回りが低下していることもドル売りを意識させる展開であり、ドルは対主要通貨に対して独歩安となっています。ドルインデックスは96を割り込んでの推移となっており、売り圧力が強まる流れとなりました。ユーロ/ドルは1.13ドルを、ポンド/ドルは1.33ドルをそれぞれ回復する展開となっています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円は軟調地合いであり、114円割り込んでの動きとなっています。しかし、ダウが比較的堅調な推移を見せたことで円に対する売りの流れも意識され、積極的に売り込む流れにはなっていません。クロス円はユーロ/円などが底堅い動きとなっていますが、ドル/円の軟調地合いを眺めて上げ渋る流れとなっています。ポンド/円も英国の利上げの瞬間は急騰したものの、その後は調整の動きに抑えられています。欧州でのオミクロン株の感染拡大なども嫌気されており、上値は抑えられました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクし、そのままバンドウォークとなっていましたが、そこから修正の動きが見られている状況です。ただ、上値の重い展開であり、戻りの弱さが意識されています。狭いレンジでの動きであり、再度バンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。売り圧力が強まった場合は大陰線がつくられやすいところであり、注意が必要です。
現状、バンドの上限が下落に転じていることでバンドの上下限中心線は下落基調となっています。トレンドそのものが下向きであり、一時的に押し戻す動きが見られても上値を抑えられやすい展開です。買いの流れが意識された場合はバンドの中心線が目標となりそうですが、目先の上値の重い展開を考えると、そこまで届かずに下値を拡大といった動きとなる可能性が高いでしょう。