モーニングレポート > 2021.5.14
EA-BANK・モーニングレポート 5.13
買い戻し優勢(5.13 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が持ち直しての引けとなりました。ここまでの急落に対する調整の動きが意識されて朝方から買い意欲が強まり、ダウは一時34000ドルを回復しての推移となりました。しかし、日中はインフレ懸念が強まる中で調整売りの流れが意識され、ダウは一時34000ドルを割り込む動きを見せました。NASDAQも一時マイナス圏に転じるなど、上値の重い場面もありました。ただ、積極的に売り込む動きにはなっておらず、結局ダウは引けで34000ドルを回復しての引けとなりました。
一方、米国債利回りは低下しての推移となっています。株高やインフレ懸念、さらに米30年債入札が冴えない結果となったことを受けて債券売りが意識される場面もありましたが、全体的には調整の動きが強まり債券に対する買い戻しが意識され、利回りの上値は抑えられています。目先の米10年債利回りは1.65%台での推移となっています。
為替相場 – ドルの上値重い
為替相場は、ドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。朝方はインフレ懸念から堅調地合いとなっていましたが、米10年債利回りが低下していることなどを背景に、ドルに対する売りの流れが意識されています。ユーロやポンドなどに対してドル売りの流れが意識される展開となっています。
一方、円は底堅い動きが展開されています。NZドル/円などは堅調地合いとなっていますが、ドル/円の下落などを眺めてクロス円も全体的に上値の重い展開となっています。ただ、ダウが大きく上昇したことなどを受けてリスク志向の動きが意識されたこともあり、円に対する調整売りの流れも散見されました。円がマイナス圏での推移となっています。また、BOEが明確な景気回復の証拠がなければ引き締めを行わないと発表したことなどを受けてポンドに対する売りが意識され、ポンド円もマイナス圏での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大円・ボリンジャーバンド – 下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いています。上値の重い展開で、目先はバンドの下限を意識しての動きが展開されて下値を拡大しています。ここからバンドウォークとなって売りの流れが継続するのか、買い戻しの動きが入るのかに注目が集まるところです。ただ、仮に買い戻しの動きが入っても戻りは弱そうです。円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、中心線に上値を抑えられて下値を拡大する流れとなっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなっていませんが、調整を入れながら下値を拡大する動きとなっています。目先はバンドの下限から小幅持ち直しが意識されていますが、上値は重く再度下値を拡大する可能性がありそうです。
現状はバンドの上限がじり高から横ばいの動きとなっており、バンド幅は拡大しているもののバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくくなってきています。バンドの上限の方向感に注意する必要がありそうですが、バンドの上限が下落に転じた場合は一時的には持ち直す可能性が高まるでしょう。ただ、トレンドそのものは下向きですので、戻り売り優勢の局面となっていきそうです。