EAのバックテストレポートの見方・その2~リスクリワードレシオと勝率~

リスクリワードレシオとは?

リスクリワードレシオとは、「損益レシオ」や「ペイオフレシオ」とも呼ばれ、勝ちトレードの「平均利益」と負けトレードの「平均損失」の比率のことを言います。
リスクリワードレシオは、以下の計算式で求めることができます。

リスクリワードレシオ = 平均利益 ÷ 平均損失

リスクリワードレシオが1を上回っているEAは「損小利大」タイプ、1を下回っているEAは「損大利小」タイプと判断することができます。

例えば、平均利益が20,000円、平均損失が-10,000円のEAは

リスクリワードレシオ = 平均利益 ÷ 平均損失 = 20,000円 ÷ 平均損失 10,000 = 2

となり、「利大損小」タイプのEAだと判断できます。

逆に、平均利益が10,000円、平均損失が-20,000円のEAは

リスクリワードレシオ = 平均利益 ÷ 平均損失 = 10,000円 ÷ 平均損失 20,000 = 0.5

となり、「利小損大」タイプのEAと判断できます。
 

この「平均利益」と「平均損失」はバックテストレポートで確認することができます。

上記画像EAのリスクリワードレシオは、「31.72 ÷ 44.06 ≒ 0.72」となり、「損大利小」タイプのEAであることが分かりますね。
 

勝率について

単純に、数値だけを見ればリスクリワードレシオが1以上である損小利大システムのEAが良さそうに見えますが、リスクリワードレシオだけでは良いEAかどうかを判断することはできません。
良いEAかどうかを判断するためには、リスクリワードレシオと勝率のバランスを考えなければなりません。
 

トレードにおいて「勝率」は気になる指標の一つではないでしょうか。勝率が高いほど勝つトレードが多くなるため、負けが多くなるEAよりは安心感がありますね。

しかし、勝率が高いことと利益が出ることとは意味が違います。勝率が高くても一度の負けで大きな損失を被ってしまうEAもよくあります。俗に言われる「コツコツドカン」型のEAです。
一般的に、リスクリワードレシオと勝率には以下のような傾向があります。

リスクリワードレシオの高い「損小利大」のEAは勝率が低くなる
リスクリワードレシオの低い「損大利小」のEAは勝率が高くなる

トレードにおいては、どれだけ勝率が良いか?ではなく、リスクリワードレシオと勝率のバランスが重要になってきます。
 

リスクリワードレシオと勝率

それでは、具体的にリスクリワードレシオの勝率の関係性を見てみましょう。

以下の2つのEAで100回トレードした場合の期待値を考えてみます。

A:「損小利大」システムのEA
 平均利益      : 20,000円
 平均損失      :-10,000円
 リスクリワードレシオ:2
 勝率        :40%

B:「損大利小」システムのEA
 平均利益      : 10,000円
 平均損失      :-40,000円
 リスクリワードレシオ:0.25
 勝率        :80%

A、Bでそれぞれ100回ずつトレードした場合の期待値は以下のようになります。

A:勝ちトレード = 20,000円 × 40回 = 800,000円
  負けトレード = -10,000円 × 60回 = -600,000円
  総利益 = 800,000円 – 600,000円 = 200,000円

B:勝ちトレード = 10,000円 × 80回 = 800,000円
  負けトレード = -40,000円 × 20回 = -800,000円
  総利益 = 800,000円 – 800,000円 = 0円

こうやって見てみると、Aは利益が出ていますが、Bは利益が出ていません。
EAは利益を出すことが目的ですので、単に勝率だけを追うだけではなく、リスクリワードレシオと勝率の関係が重要であることが分かりますね。
 

まとめ

一般的にリスクリワードレシオと勝率はトレードオフの関係にあります。

損小利大のEAはデイトレやスイング系EAが多く、勝率が低い代わりに1回の利益が大きくなる傾向があります。
損大利小のEAはスキャルピング系EAに代表され、勝率が高い代わりに1回の利益が少なくなる傾向があります。

リスクリワードレシオを確認することで、「損小利大」「損大利小」といったタイプが判断できます。また、勝率との関係性を見ることで、期待値のあるEAかどうかを判断することができます。

稼働させるEAが「損小利大」「損大利小」なのかを事前に把握しておくことはとても重要です。
EAを選ぶ際には事前にリスクリワードレシオや勝率をご確認いただき、EAのタイプを理解した上で稼働させるようにしましょう。
 

(参考)EAのバックテストレポートの見方・その1~各項目の解説~