EA-BANK・モーニングレポート 3.5
パウエルFRB議長の発言受けて米国債利回り急騰(3.4 NY時間)
昨日のNY市場は、米株が大幅下落となって推移。朝方はダウが前営業日終値を挟んでの動きとなるなど、落ち着いた動きを見せましたが、パウエルFRB議長の発言を受けて売り圧力が強まる展開となっています。パウエルFRB議長の発言はこれまでのものを踏襲しており、上昇している米国債利回りを巡る懸念を和らげるものではなかったとの見方がリスク回避的な動きを強める結果となっています。
一方、米国債利回りは大幅上昇となって推移。朝方はこれまでの上昇に対する調整の動きが見られたが、パウエルFRB議長の発言を受けて債券に対する売り圧力が急激に強まる展開となっています。市場は最近の金利上昇に対してパウエル議長が強い警戒感を示し、歯止めをかけるために長期国債の購入を増やすことに一段とオープンな姿勢を示すことを期待していたこともあり、その失望感が広がったようです。10年債利回りは1.5%を突破して上値を拡大しています。
為替相場 – ドルが大きく上昇
為替相場は、ドルが上昇基調を強める展開。米国債利回りの急騰を受けてドルに対する買い意欲が強まり、ユーロ/ドルは1.2ドルを割り込み下値を拡大する展開となっています。ドルはパウエルFRB議長の発言を受けて対主要通貨で独歩高となっています。
一方、円は軟調地合い。ドル/円が大きく上昇して108円に迫る中、クロス円も下値を支えられる展開となっています。ただ、米株が大きく下落しており、リスク回避的な動きから円に対する買い意欲も強まっています。対ユーロなどでは前営業日終値からほぼ変わらずの水準で推移するなど、円を積極的に売り込む展開にはなっていません。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇トレンドが意識
下限が横ばいからじり高といった動きであり、急激な上昇といった動きにはなりにくいところです。目先は+1σと上限で挟まれたレンジを動いていることから、底堅い動きが維持されやすいでしょう。
また、バンドの上下限中心線は上昇基調であり、トレンドそのものは上向きです。一時的には調整の動きが入る可能性はありますが、底堅い動きが意識されやすい局面と言えそうです。下落してきた場面では押し目買い優勢の流れということができそうです。