EA-BANK・モーニングレポート 2.12
経済指標が市場予想に届かずに警戒感も(2/11 NY時間)
昨日のNY市場は、米株がまちまちでの推移。FRBの金融緩和の長期化観測やコロナワクチン接種などを背景に買いの動きが意識される一方、新規失業保険申請件数が市場予想よりも悪化したことなどを受けて上値を抑える動きが展開される状況となり、全体的には方向感の見えにくい流れとなっています。前営業日終値を挟んでの動きであり、様子見ムードが強まる状況となっています。ただ、ここまでの上昇に対する調整の動きが意識されやすく、ダウは上値の重い展開となっています。
一方、米国債利回りは上昇しての推移。米国の30年債入札後に利回りは上値を拡大する展開となっており、株価の上値抑えられる中で債券に対する調整売りが意識されています。長期債利回りはここまでの利回り低下に対する調整の動きが継続しており、底堅い展開となっています。ただ、2年債利回りなどは一時0.1%を割り込み史上最低を更新する動きを見せています。
為替相場 – 様子見ムードが強まり全体的に小動き
為替相場は、ドルが小幅に上昇しての推移。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買いが意識されています。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる状況となっています。米国の金融政策の先行きに対する思惑などから積極的にドルを買い進むといった流れにはなりにくい状況と言えそうです。
一方、円は軟調。全体的には大きな動きにはなっていませんが、ドルの上昇を背景にドル/円の堅調地合いが意識され、クロス円もつれ高といった状況となっています。ユーロ/円は127円を回復する動きを見せており、欧州株の上昇を受けたユーロ買いが散見される局面ということができそうです。ただ、為替相場は全体的に方向感の見えにくい、様子見ムードとなっており、新規の材料待ちといったところと言えそうです。
ドル/円【ボリンジャーバンド】 – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドの上限から調整の動きが入り中心線を意識しての動きとなっています。狭いレンジでの動きであり、方向感の見えにくい展開が継続しています。バンドの中心線で支えられた場合は再度バンドの上限を目指しての動きとなりそうです。
バンド幅は縮小傾向ですが、バンドの上下限中心線はほぼ横ばいといった動きへと変化してきています。バンド幅は比較的狭い状況で、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限もしくは下限をブレイクした場合はバンドブレイクからバンドウォークといった動きになる可能性が高まりますので、その点は注意が必要です。目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっているだけに、どちらへと動くかは不透明です。方向感が出るまでは積極的には動きづらいところと言えそうです。