EA-BANK・モーニングレポート 3.8
米雇用統計が市場予想を上回る(3.5 NY時間)
週末のNY市場は、米株が大幅上昇となって引け。米雇用統計は非農業部門雇用者数、失業率がともに市場予想よりも良い結果となったとなったことを受け、市場にはリスク志向の動きが意識される展開となっています。ダウは一時650ドル超の上昇となるなど上値を拡大しています。ただ、米国債利回りが一時上げ幅を拡大したことで警戒感が強まる場面もあり、マイナス圏に転じる時間帯もありました。
一方、米国債利回りは底堅い動きが展開されました。リスク志向の動きの強まりや米国の金融政策の先行きに関し、緩和的な金融政策が長期間維持されるとの思惑から債券利回りが1.62%を超え、昨年2月以来の水準にまで上昇しました。しかし、上昇一服後は調整の動きが意識されて上値を抑えられました。
為替相場 – ドル堅調地合い
為替相場は、ドルが上昇しての推移。米国債利回りが堅調地合いとなったことなどを受けてドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。インフレに対する警戒感から市場では利上げに対する思惑も出始めており、ドルの下値を支える流れとなっています。ただ、米国債利回りの上値が抑えられたことや、米雇用統計を通過したことで材料出尽くし感が意識され、ポジション調整の動きからドルの上値は若干抑えられる展開となっています。
一方、円はまちまちでの推移。ドル/円はドルに対する買い意欲が強まった事を受けて上値を拡大する展開となりました。しかし、クロス円はやや上値の重さが意識される展開となっています。NY時間帯朝方に米株が一時マイナス圏に転じたことでクロス円の上値が抑えらられ、その後持ち直したものの上値の重い展開となりました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇トレンドが意識
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となり、一時中心線を意識した動きとなったものの目先は上限を目指しての動きとなっています。このまま上限まで上昇する可能性は高そうで、底堅い動きが意識される展開となっています。問題はバンドの上限まで上昇した際にそこをブレイクしてバンドウォークとなるかどうかといったところでしょう。
現状、バンドの上下限中心線は横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい形です。ただ、バンド幅は比較的狭い状況となっているため、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。バンドの上限に到達した際のバンドの下限の方向感には注意が必要でしょう。下限が下落に転じた場合はバンド幅の拡大が意識され、バンドブレイクからバンドウォークの可能性が高まるでしょう。下限が横ばいから上昇といった動きになれば、バンドの上限では抑えられるでしょう。