ブラジル他高金利通貨解説と今後の展望
ブラジルやトルコなどの新興国の通貨は高金利であることから、スワップ目的のトレーダーの方にも人気の通貨となっています。しかし、ブラジルやトルコなどは新興国であることから、通貨の流通量や信用性としてはメジャー通貨と比べると危険な場合もあります。でも政策金利が7%を超えていることは、低金利を維持している日本から見るとかなり魅力的なものであり、日本円をブラジルレアルやトルコリラ、南アフリカランドなどに変えてスワップポイントを得ている方も多いです。
スワップポイントとは?
スワップポイントとは、各国の政策金利の高低差を利用した金利の差になります。日本ではマイナス金利が導入されていますので、金利は定期貯金金利でも0.1%にも満たないほどの金利です。FXにおいては、日本円を売って高金利の通貨を購入すると、金利の差の分だけ毎日金利収入(スワップポイント)を得ることが可能です。ブラジルレアルを10000通貨購入した場合には、33万円の投資で、毎日42円のスワップポイントが入ってきますので、1年間で15330円の金利収入を得ることになります。これは、定期預金から考えるとすごい金利となっています。逆にユーロを購入しますと、日本の方が金利が高くなっていますので、スワップポイントを支払うことになります。スワップポイントはスイングトレードの場合にも発生しますので、金利の高い通貨で売りから参戦する場合には注意が必要です。下降トレンドになっているからと売ると、それが長期に及んだ場合には、スワップポイントがじわじわと引かれることになりますので、精神的なプレッシャーにもなります。
高金利通貨解説
高金利通貨で有名な国にはオーストラリアドルやニュージーランドドルがありますが、規制緩和の影響を受けて政策金利は2%以下に納まっていることもあり、一時期のような高金利は望めなくなっています。長期的にみると利上げをしていくことも予想されていますが、まだ先の話の様子です。高金利通貨の特徴としては、その国の通貨は資源通貨である場合も多いです。ブラジルなどは鉄鉱石やボーキサイトなどの資源が取れますので、資源国通貨と言えます。コーヒーや大豆などが取れるので、商品先物とも連動しているでしょう。ブラジルレアルやトルコリラなどはこれから経済成長が進んでいく上で、積極的にブラジルやトルコに投資してほしいと考えていますので、金利を高くすることによって、外貨を呼び込んでいるという側面があります。ただ、財政赤字などの懸念や民族間の争いなどの政治的なリスクなどを抱えていることも多いですので、国がデフォルトしてしまって返せなくなるというようなリスクも見込んでおく必要が出てきます。リターンも高いのですが、その分リスクも伴うことになります。ただ、高金利通貨などを購入してその国に興味を持つことで、経済動向にも詳しくなり、世界情勢にも目を向けるようになりますので、そういった意味でも高金利通貨を購入するのも面白いかもしれません。新興国などでは、その国の通貨に投資したけれど元本割れしてしまったという話も聞きますので、リスク面も十分考慮したうえで取引されるのがいいでしょう。高金利通貨を購入した場合には、その国の政策金利をよく見ておくと共に、経済指標にも目を向けてみるといいでしょう。流動性の面では南アフリカ共和国などと比べてもそれほど問題はない様子です。