EA-BANK モーニングレポート
タカ派的な発言相次ぎ、リスク回避傾向に(2.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。朝方から調整の動きが意識されて上値の重い展開となり、日中はウィリアムズNY連銀総裁やウォーラーFRB理事、クックFRB理事が相次いでタカ派的な発言をしたことでリスク回避的な動きが強まる展開となりました。ただ、足元の米経済の堅調さにふれる発言も意識され、積極的に売り込まれる展開とはなりませんでした。ダウは207ドル安の33949ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが下落。米金融政策の先行きに関してはややタカ派的な思惑が強まる状況となっていますが、米株の下落やここまでの利回りの上昇に対する調整の動きが展開されたことで債券に対する買い意欲が強まりました。現状米10年債利回りは3.61%台後半、30年債利回りは3.67%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米国債利回り低下も、ドルは小幅高
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。米国債利回りは低下しているものの、全体的には様子見ムードとなる中でドルインデックスは前営業日終値を挟んでの動きとなっており、方向感の見えにくい展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.20ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。ドル/円は米国の金融政策に対するタカ派的な思惑からドルの先高観が意識されて底堅い動きとなっており、クロス円も全体的にはしっかりとした動きが展開されています。ただ、オセアニア通貨に対する売りの流れが優勢の中、全体的に円は小動きとなっています。現状ドル/円は131円台半ば、ユーロ/円は140円台半ばから後半、ポンド/円は158円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり高
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は中心線で支えられてのじり高基調となっています。大きな動きにはなっていないものの、下値の堅い動きでこのまま上昇基調を維持してバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり高から横ばいでの動きに転じています。一方、下限は上昇基調を維持しており、ややバンド幅が縮小する展開です。ただ、流れとしては下値の堅さが意識される状況で、バンドの上限も再度上昇する可能性は十分にあります。そうなればトレンドが上向きといった状況となり、底堅い動きが維持されバンドの上限まで上昇するといった動きになることも考えられます。