EA-BANK モーニングレポート
米雇用統計が市場予想を上回り、米国債利回り急騰(2.3 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。米雇用統計やISM非製造業景況指数が市場予想を上回る結果となったことで米国の金融政策のハト派的な思惑が後退し、リスク回避的な動きが強まる展開となりました。ただ、足元の米経済に対する楽観的な見方が意識されたことでダウが一時125ドル高水準まで上昇する場面もありました。終値は127ドル安の33926ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大きく上昇。米国のハト派的な思惑が後退したことで金利の先高観が強まり、債券売り圧力が強まりました。特に短期債利回りが上げ幅を拡大しており、2年債利回りは一時20bpを超す上げとなりました。終値は米10年債利回りが3.52%台半ば、30年債利回りが3.61%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 堅調な米雇用統計の結果を受け、ドル/円急騰
為替相場では、ドルインデックスが大幅上昇となって引けました。米国債利回りの大幅上昇を眺めてドルに対する買い意欲が強まり、ドルインデックスは102台後半での引けとなっています。ユーロ/ドルは1.08ドルを割り込んでの推移となっており、ポンド/ドルは1.20ドル台半ばまで下落しています。いずれも安値圏での引けであり、NY時間帯は売りの流れが維持されました。
円はまちまちでの推移となりました。ドル/円が急上昇する中でクロス円も底堅い動きが展開されました。ただ、米株の軟調などを眺めて円に対する買い戻しの動きも見られ、クロス円を中心に上値の重い展開となりました。豪ドル/円などはマイナス圏での引けとなっています。ドル/円は131円台前半、ユーロ/円は141円台半ば、ポンド/円は158円台前半でそれぞれ引けました。また、日本時間6日の朝方に日銀の次期総裁に関し、政府・与党が雨宮副総裁に打診する案で調整といった報道が流れたことでオセアニア時間は円売り圧力が強まっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入ったものの、下値が堅く横ばいでの推移となりました。そして、オセアニア時間に入り窓を開けての上昇となって再度バンドの上限まで上昇する展開となっています。ここをブレイクするのか抑えられるのかに注目です。
現状、バンドの上限はじり安、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅は縮小傾向ですが、バンドの上限まで急騰しているため、ここからの上限の動きには注意が必要です。ただ、流れとしてはバンドの上限で抑えれられて調整の動きが入る可能性が高いため、一時的には売り圧力が強まりやすい状況だといえます。