EA-BANK モーニングレポート
FOMCをこなすも、米雇用統計を控え、手控えムード(2.2 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ダウは朝方からポジション調整の動きが意識されて上値を抑えられ、一時278ドル安まで下落しました。しかし、NASDAQやS&P500指数が上昇したことや、米国の金融政策に対する楽観的な見方が広がり、リスク志向の動きが展開され、ダウは下げ幅を縮小し一時プラス圏まで浮上しました。引けにかけて若干抑えられたものの、売り込む流れにはならず、結局39ドル安の34053ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが低下。米国の金融政策の先行きに対するハト派的な思惑が強まる中、債券に対する買い戻しの動きが継続する展開となっています。ただ、急激な債券の買い戻しに対する調整の動きが展開されたことで利回りは下げ幅を縮小しています。現状、米10年債利回りは3.39%台前半、30年債利回りは3.54%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米英欧での利上げ減速観測から、円独歩高
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りは低下していますが、ユーロやポンドに対する売りの流れが展開され、ドルの下値が支えられる動きとなっています。ECBは50bpの利上げを行いましたが、ラガルドECB総裁が『成長・インフレ見通しが一段と均衡した』と言及したことで利上げ停止が近付いているといった見通しが意識されました。また、ベイリー英中銀総裁が『インフレが急速に低下すると考えている』などと発言したことでポンドに対する売り圧力が強まりました。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.22ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。ダウがマイナス圏での引けとなったことや、ユーロ/円、ポンド/円が大幅下落となる中でドル/円も上値の重い展開となっています。米国債利回りが低下していることもドル/円の上値を抑えており、129円を割り込む水準での推移となっています。クロス円も全体的に下落する動きであり、主要通貨に対して円は独歩高となっています。特にポンド/円は2円超の下落となるなど下げ幅を拡大しています。現状ドル/円は128円台半ば、ユーロ/円は140円台半ば、ポンド/円は157円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線で抑えられていたものの、下限には届かずに持ち直す動きとなっています。そこからはバンドの中心線を抜けての動きとなり、バンドの上限を目指す展開となっています。このままバンドの上限まで上昇する可能性は高く、上限をブレイクしてさらに上値を拡大するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きで、バンド幅の縮小傾向が強まっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくものと思われますが、まだ縮小の余地は大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところだといえます。流れとしてはバンドの上限まで上昇するものの、そこで抑えられる可能性が高い展開となっています。その場合レンジ圏での動きが意識されやすくやるでしょう。