EA-BANK モーニングレポート
ハト派的なパウエルFRB議長の発言で、米債券買い加速(2.1 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。朝方は調整売り圧力が強まり下値を拡大する展開となり、ダウが一時504ドル安まで押し込まれました。その後はFOMCを控えて持ち直し、FOMCやパウエルFRB議長の会見を受けてプラス圏に浮上しました。議長の発言はハト派的といった見方が強まったことでリスク志向の動きが展開され、ダウは一時248ドル高まで上昇しました。しかし、引けにかけて上値を抑えられ、結局6ドル高の34092ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大きく低下。パウエルFRB議長の会見がハト派的といった見方が強まり、米短期金融市場が6月のピークから年末までの50bp利下げ織り込む状況となっています。こうした動きを受けて債券に対する買い意欲が強まり、2年債利回りなどは10bp超の下落となっています。現状米10年債利回りは3.40%台半ばから後半、30年債利回りは3.57%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 米債券利回りの低下で、ドル売り優勢に
為替相場では、ドルインデックスが大きく下落。米国債利回りが大幅低下となる中でドルに対する売り圧力が強まり、下値を拡大する展開となっています。ユーロ/ドルが1.10ドル台回復目前まで上昇しており、ポンド/ドルなども1.23ドル台後半での推移となっています。ドルは主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。
円はまちまちでの推移。ドル/円が1円超の下落となるなど円高が進行する一方、クロス円はユーロ/円がプラス圏での推移となるなど堅調地合いとなっています。ポンド/円はマイナス圏での推移で160円割れとなっている一方、豪ドル/円は底堅い動きとなっています。全体的にはやや上値の重さが感じられますが、依然として円売り圧力は根強い状況だといえます。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線をブレイクする展開となりましたが、上限には届かずに再度下落してバンドの下限を意識しての動きとなっています。目先はバンドの下限で支えられる格好で小幅持ち直しとなっていますが、このまま上昇基調を維持してバンドの中心線まで持ち直せるかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落しての動きとなっています。トレンドそのものが下向きで、戻り売り優勢の局面です。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところであり、一時的には調整の動きに支えられやすい状況となっています。流れとしては一時的に押し戻すものの、上値は重く再度下値を拡大する展開となる可能性が高いといえます。