EA-BANK モーニングレポート
米PCEの鈍化も、NY市場では売り買い拮抗(1.27 NY時間)
先週末のNY市場では、米株がプラス圏での引けとなりました。米PCEが鈍化したことで米国のインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる一方で、ここまでの上昇に対する調整の動きも根強く、一時マイナス圏に転じました。売り一巡後は持ち直し28ドル高の33978ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまちでの引けとなりました。全体的には調整の動きにより売り優勢の流れとなりましたが、米PCEの鈍化を受けて、債券に対する買い戻しの動きもあり、米30年債利回りがマイナス圏での引けとなっています。米10年債利回りは3.50%台前半から半ば、30年債利回りは3.61%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米PCEの鈍化で、ドル売り円買い優勢に
為替相場では、ドルインデックスが小幅に続伸。米短期債利回りの上昇などが意識され、ドルに対する買い意欲が強まりました。しかし、米PCEの結果を受け、インフレに対する警戒感が後退する中で、米利上げペースの減速観測が強まり、ドルの上値が抑えられました。ドルインデックスは一時102を回復したものの、結局は101台後半で引けています。また、ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.23ドル台後半でそれぞれ引けました。
円は堅調地合いで引けました。米PCEの鈍化を受け、ドル売り円買いの流れが強まりました。しかし、米短期債利回りの上昇やドルインデックスの堅調などを眺めてドル/円は下げ渋り、130円台は割り込んだ後、129円台後半を維持しています。クロス円も売り優勢の流れとなったものの、積極的に下値を拡大する展開にはなりませんでした。ユーロ/円は141円台前半、ポンド/円は160円台後半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識した狭いレンジでの動きが展開されています。目先は軟調地合いでバンドの下限を目指す展開となっていますが、下限をブレイクしてバンドウォークとなるかに注目です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限がじり安基調となっています。バンド幅は緩やかに拡大していますが、バンド幅自体は比較的狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積されている状況です。動き出したら大きくなる可能性があるだけに、バンドの下限まで到達した場合はバンドの上限の動きにも注意しながらの対応が必要となります。