今後のポンド円為替レートを過去チャートから検証
チャートを見ながら、分析していくことで今後の値動きなども予測していくことが可能になります。過去に起きた出来事などを振り返りながら、チャート分析を行っていきたいと思います。
ポンド円チャート分析
ポンド円は、サブプライムローンショック・リーマンショックの前には、251円の高値を付けていました。リーマンショックではそこから一気に下落して、円まで円高に振れたことは記憶に新しいと思います。その後は2011年にダブルボトムを打つような形で、日本においては自民党政権に変わりアベノミクスが起こったことで為替相場も円安に振れることになりました。しかし、2015年の英国国民投票において、イギリスはEUを離脱するというブレクジットが決まったことで、ポンドは大きく売られることになりました。今は、2019年3月の脱退に向けての準備期間ということで、英国の国民生活にどのような影響があるのかという不安も含めて、相場の値動きは神経質なものとなっています。EU脱退後の方向性が示されて、影響への具体的な数値などが上がってくれば、ポンドを支える方向に動くともいわれていますが、EUを脱退することで、大きな企業の活動が制限されてくるなどの不利益を被ることも予想されますので、まだまだ予断は許さない状態となっています。3月にはEUの首脳会談が行われますが、EUを脱退することで、EUの恩恵のみを受けるということは出来なくなると見られていますので、雇用や消費にも影響が出る可能性はあります。
過去チャートから波を予想
今後もリスク回避のうごきなどがでてくるとポンドが売られる可能性は高まります。ブレクジットの影響によるものかもしれませんし、日本の金融政策の転換などがある可能性もあります。北朝鮮の問題もあると円高に振れることもあるでしょう。2007年の251円の高値から、2015年の195円の高値でトレンドラインを引いてみると今後は162円程度を目標にして上昇していくのかもしれないという風にも見て取れます。下値は、116円から124円と少し切りあがっています。一旦長い下髭が出ていますので、その後は上昇していく向きにポンドが買われています。利上げをしたこともあるかもしれません。2018年には年に二回の利上げが予想されていますが、ブレクジットの影響などで、消費が落ち込むことや雇用が悪化するようなことがあれば、利上げは見送られる可能性もあります。ブレクジットによる影響が不透明であることがポンド相場を神経質にしているともいわれています。PMIなどを見ると予想と比べると堅調に推移していることが分かっており、このまま現状維持でいくのではないかという見方が多いです。今後の下値は、136円くらいを目指していくでしょうか。下値が少しずつ切りあがっているようにも見えますので、緩やかにポンド高の方向に向かっているようにも感じられます。原油の価格が上がることによってもポンド高につながることもありますので、原油の価格なども見ておきましょう。一目均衡表の雲の中に突入してくれば、今度は、150円くらいの価格が下値支持線として働くのではないかと考えています。ブレクジットによる大きな影響がなければ、世界景気の動向にもよりますが、英国の経済は堅調に推移していますので、インフレ率などが上がれば金利は上昇していくものと思われます。ポンドも緩やかに上昇する可能性を秘めています。