先週末のNY株式市場は上昇となって引けました。米雇用統計が市場予想を上回ったことを受けて早期利下げ観測が後退する中、ダウは一時183ドル安まで下落する展開となりました。ただ、米企業決算を好感してアマゾン・ドット・コムなどの大型ハイテク株が買われたことを眺めて持ち直し、プラス圏に浮上しての引けとなりました。ダウは史上最高値を更新しており、リスク志向の動きが強まりました。結局ダウは134ドル高の38654ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大幅上昇となって引けました。米雇用統計を受けて早期利下げ観測が後退する中で債券売りの流れが強まる展開となり、米国債利回りは軒並み上値を拡大する展開となりました。特に短期債利回りは上げ幅を拡大しており、2年債利回りは16bp超の上昇となりました。また、30年債利回りも10bp超の上昇となりました。結局米10年債利回りは4.01%台後半、30年債利回りは4.22%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上値拡大
為替相場はドルインデックスが上値を拡大しての引けとなりました。米国債利回りが大幅上昇となる中でドル買い圧力が強まる展開となり、ドルは主要通貨に対して買い優勢の流れとなりました。ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半から半ばでそれぞれ引けました。
円は軟調地合いで引けました。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が2円弱の上昇となるなど上値を拡大しており、クロス円も堅調地合いとなりました。米雇用統計を受けて米国債利回りが大幅上昇となっており、日米金利差の拡大が円売りの流れを強める展開となりました。ドル/円は148円台前半から半ば、ユーロ/円は160円台前半、ポンド/円は187円台半ば、豪ドル/円は96円台半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、そこから調整の動きが意識されています。ただ、下値の堅さも意識されており、じり安基調での推移となっています。バンドの中心線まで下落するかどうかに注目ですが、流れとしては中心線まで下落して、そこで支えられて持ち直すといった動きになるのではないかとみています。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅が縮小傾向を強めており、徐々に市場にはエネルギーが蓄積されていますが、まだ縮小の余地は大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。レンジ圏での動きとなる可能性もあるので、目先は方向感の見えにくいところとなるのではないかとみています。バンドの上限と中心線で挟まれたレンジが意識されるのではないでしょうか。