昨日のNY株式市場は大幅上昇となって引けました。米国の新規失業保険申請件数が予想よりも弱い数字となったことなどを受けて米国の早期利下げ観測が意識され、リスク志向の動きが強まりました。米地銀に対する警戒感などが高まる中で売り圧力が強まる場面もありましたが、売り一巡後は上昇基調を強め、日中高値圏での引けとなり、ダウは369ドル高の38519ドルと史上最高値を更新しました。
米国債市場は利回りが続落しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が高まる中で債券に対する買いの流れが強まる展開となり、利回りは長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは3.87%台後半、30年債利回りは4.11%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上値重い
為替相場はドルインデックスが上値の重い展開となって推移しています。米国債利回りの軟調地合いを眺めてドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、米雇用統計を控えていることもあって大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる状況となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。米国債利回りの低下を受けて日米金利差の縮小が意識され、ドル/円が軟調地合いとなる一方、米株の大幅上昇を背景にした円売りの流れが意識される中でユーロ/円などはプラス圏での推移となっています。全体的には小動きで、方向感の見えにくい流れとなっています。現状ドル/円は146円台半ば、ユーロ/円は159円台前半、ポンド/円は186円台半ば、豪ドル/円は96円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドウォークする展開から持ち直し、バンドの中心線に届かずに上値を抑えられたものの、バンドの下限に届かずに目先は小幅持ち直しとなっています。再度バンドの中心線を目指す動きとなっていますが、上値の重さが意識されており、狭いレンジでの動きが展開されています。様子見ムードが強まっており、しばらくは方向感の見えにくい流れとなるのではないかとみています。
現状、バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものが下向きであり、一時的に押し戻す動きとなっても戻り売り優勢といった局面となっています。再度バンドの下限まで下落する可能性も高そうですが、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところでしょう。