昨日のNY株式市場は大幅下落となって引けました。ADP雇用統計が市場予想を下回ったことを受け、早期利下げ観測が意識されてダウが一時121ドル高まで上昇しました。しかし、FOMCやパウエルFRB議長の発言を受けてハト派的な見方が後退し、リスク回避的な動きが強まりました。ダウは引けにかけて下げ幅を拡大し、日中安値圏での引けとなり、317ドル安の38150ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅に下落しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が後退する中で持ち直す動きも見られましたが、債券売りが一服するとパウエル議長の年内に利下げする可能性がある、金利がサイクルのピークに達した、などの発言を意識し、短期債を中心に買い戻しの動きが強まりました。米2年債利回りや10年債利回りなどは10bp超の下落となって推移しています。現状米10年債利回りは3.92%台半ば、30年債利回りは4.17%台中ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは堅調地合い
為替相場はドルインデックスが堅調地合いで推移しています。米国債利回りは大幅低下となっていますが、早期利下げ観測が後退したことなどを受けてドルに対する買い戻しの動きが強まりました。欧州債利回りが大きく低下したこともドルの下値を支える展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は買い優勢の流れとなっています。米国債利回りの大幅低下などを眺めてドル/円が軟調地合いとなる中、クロス円も上値の重い展開となっています。特に欧州通貨の下げが大きく、ユーロ/円やポンド/円は1円超の下落となっています。現状ドル/円は146円台後半、ユーロ/円は158円台後半、ポンド/円は186円台前半から半ば、豪ドル/円は96円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、そこから調整の動きが意識され、やや乱高下する展開となりましたが、バンドの中心線をブレイクする展開となっています。このまま上昇基調を維持してバンドの上限まで上昇することが出来るかに注目です。ただ、目先はやや上昇に陰りも見えており、方向感を見極めながらの対応となりそうです。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇となっており、バンド幅は縮小傾向です。ただ、縮小の余地がかなり残っており、まだまだ大きな動きにはなりにくそうです。バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動きそうで、まずはバンドの上限を目指す動きとなりそうです。